MAISON GRAIN D'AILE のBlog・ART de ViVRE - アール・ド・ヴィーヴル - 暮らしの芸術。
琵琶湖のほとりに家を建て、暮らしています。試行錯誤しながらも絵になる風景、気持ち良い暮らしを目指して楽しみます。どうぞお楽しみに。
December 20 , 2016
苔の目地
楽しみにしていたカーポートの敷石の仕上げ作業が始まった。家のすぐ後ろにそびえる山から採取した石と、敷石の間の目地には苔を使う苔仕上げ。苔仕上げというのはいわば“生きた目地”。苔も育ち、季節と共に変化する。植物と同じで水がなければ死んでしまう。かといって毎日水やりが必要かというとそうでもないらしい。職人さんが山へ入り、できるだけ太陽の光に当たった強い苔を採取してくれた。
カーポートはぜひ苔仕上げにして自然で素朴な雰囲気を表現したかった。落ち葉や苔に覆われた山の深く湿潤な雰囲気。
日当りや苔の管理なども考えると全ての場所に適した仕上げではないが、なかなか広い面積に使う事が出来て満足している。
セメント目地にすれば時間も労力もかからないが、今回の”生きた目地”がどんな風に成長、変化していくのかたのしみだ。
November 29 , 2016
門扉の石積み
大切な家の顔でもある門扉の施工も石積みで仕上げることにした。敷地は地上から50cm高く位置している。トントンと石の階段を上がって門扉がある、という雰囲気にしたかった。石塀に囲まれたエントランスには、1800年代フランスの庭で使われていたという素朴な鉄柵を扉にすることにした。エントランス周りを素朴な鉄扉と石積みにしたのは、やはり田舎の美しい風景を創りたかったから。自然との繋がりを感じられるような大昔からそこにあったような雰囲気。この地のグレイッシュで寒空の似合う、良い意味で色のない風景には、少し寂びた雰囲気がいい。
カーポートの敷石と並行して、門扉の石塀作りも始まった。もちろんこの土地の石を使って。
方角はほぼ東の方向。湖が目の前に広がり、日の出が綺麗で、1日の始まりに向かって扉がある。方角などを決める時に気になるのが風水などの昔からの風習。けれど現代に至っては、昔の家に合わせた習わしは的外れであったりもする。だから結果的には、まず第一に感覚、直感を大切にすることが正しいと思った。気持ちをまっすぐに、どう在ることがすっきりときれいで美しいのか、ということが家にとってもそこに暮らす人にとっても心地良いことだと感じる。
熟練の職人さんによる石積み。本当はドキドキしていた。一歩間違えば和風庭園になるからだ。始まるまでの数ヶ月、何度も何度も私たちが見ている風景やイメージがどういうものかというのを繰り返し話をし、セッションしながらお互いのイメージを近づけていった。それでもいざ石を積むのは職人さんである。その人のセンスで積んでいく。もうここまで来ればなるようになる、という思いだった。それが、1日積み終えた施工を見て、感動で驚いた。昔から洋書やフランスの田舎で見て憧れていたあの石積みがそこにあったからだ。心から感動した。
毎日少しずつ積み上げて行く作業が続く。夏から始まった外構工事。12月中に終わりそうにない様子。まだまだ続きます。
←芯となるブロック塀に石を積んでいくところ。一番高いところで1m80cmある塀は厚みももたせてしっかりと造り込んでいく。1日に少しずつしか積めない石積みの施工。
November 7 , 2016
カーポートの敷石
駐車スペースの敷石の施工が始まりました。石の材は、クレーンを使わなければ動かすことの出来ない大きく長い石-かずら石-と縞模様が特徴の地元の石。この2種類の石を使ってどのようにデザインするかがポイントだった。いままでに頭の中にストックしていた石のイメージ。ヨーロッパで見た美しい石畳や、日本の石の施工。イメージを描きながらメモ紙に書き留めていく。明日は職人さんが来て敷石を始めるというのだから切羽詰まる。が、集中してデザインして束の間、10分ほどでラフデザインができてしまった。
次の日職人さんにメモ書きとイメージを伝えてクレーンを使い並べていく。職人さんも作業しながら、これはいいものができそうだ、と心強い。なんとあのメモ紙に描いた絵とぴったりと合う形。
ここは職人さんの技が光る作業で、大きな石を一つずつ勾配を取りながら据えていってくれる。数日続く地道な作業。そして最後の敷石の目地は山の苔を入れる苔仕上げで楽しみにしているところの一つ。
着々と進んでいく様子に胸が高鳴りながら私たちもテラスのヘリンボーン柄の石張りを進めていかなくてはいけない。石張りが出来れば、今度は大工さんによるテラスの屋根を付ける作業が始まり、飛び石の工事に、門扉、木柵とつづく。
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October 19 , 2016 |
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上になる面がフラットなものを探し集め、石を一個ずつ穴を掘って設置していく。ヘリンボーン柄はあえて細い面、石の小端(コバ)を使い表現するからその分個数が多く必要になる。自然の石は大きさはもちろん一つずつ異なり、時間もかかるし技術も要る。たいへんな作業だけど、楽しい仕事。頭の中のイメージにまっすぐ進む。 |
September 28 , 2016
テラス
湖を望む建物の1階正面に、一面のテラスを作っています。横幅10m以上、奥行きも2.5mとかなり大きく広い面積。このテラスの土台となる古い石が先日のBig Stone。熟練の職人達とクレーン車でひとつずつ微調整しながらの作業。深い趣のある雰囲気に仕上がっています。枠組みは出来たので、次は山でひとつずつ集めたレンガのような石で模様張りのフロアを作っていきます。
September 12 , 2016
山へ
敷石用の石を集めに山へ行って来ました。
ここは家の背後にそびえ立つ山。村の許可を取って、目的の石を探しに。
イメージは中世の敷石。石には様々な特徴があって、イメージを形にするのに最適な石探しから始めます。今回我が家の外構工事をやって下さる地元の造園屋さんにそのイメージを伝えると、しばらく考えてすぐさま隣り村の人に電話をかけている。こうでこうでこんな石で。すると山の一部にしか出ない石にそんな石があるという。早速探しにいくと、まさに中世ヨーロッパの石積みの資料で見たものと似た石があったのです。まるで古い教会のレンガ。どの面を使っても美しく敷けるイメージがみんなの頭の中に出来上がり、ああきれいだな、こんな素敵な色になってる、とつぶやきながら集めていきました。
数時間の深い山での石探し。これを何日かかけて広い面積を満たすだけの石を集めていきます。たいへんな作業ですが、造園屋さんもわたしたちも、その石の美しさに笑顔。素敵な仕事です。
September 11 , 2016
Big Stone !
我が家の庭に大きな石が運び込まれました!
湖西のこの土地の特産物のひとつに“石”があります。その歴史はとても古く、原住民達は石とともに在ったといってもいいだろうと思う。我が家も地産地消、この土地の石で外構をすることにしました。写真の大きな石の山は、近くの旧家を建て直した際に出て来た古い石。幸運にも旧家一軒分の石を全て譲り受けることに。さらに足りない分も、近くの古くからの造園屋さんが昔からためて来て出番をずっと待っていた石達が一同に我が家に集まってきます。石と木柵のみ、使う石は全て古いもの。プライスレスな外構工事がいよいよスタートします。
この湖の家を建て、越して来て1年の歳月をかけて、全体のデザインを描くことができました。この1年の中で経験したこと、大切にしたいと思ったこと、それらが見えるまでの時間。家を建てることというのは、土地そのものや周辺の環境との共存を美しく仕立てることだと思っています。
日本の由緒ある古来の石を使って、どんな外構、庭になるでしょう!ヨーロッパの静けさのある原風景、素朴な石積み。頭の中にあるイメージをどこまで忠実に表現できるか。日本の職人の技術を用いて、牧歌的でスタイリッシュな庭を作る、手に汗にぎる仕事。集中していきます。
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September 1 , 2016 |
いまギャラリーで開催している古い紙ものの展示を構成していた時に生まれたディスプレイ。ギャラリーでは5mほど長い聖歌譜のカーテンを見る事が出来ます。ぜひご覧になってください。 |
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August 22 , 2016 |
写真右:個人的に好きで集めているものでこんなものもある。古いトランプの柄とそっくり!
今週末金曜日からギャラリースペースの模様替えをして、昨年よりフランスで集めていた古いトランプや手紙や古文書などを展示します。
今回お披露目するものばかりですのでお楽しみに!
August 20 , 2016
ポプリ入れ
室内の香りとしてポプリを愛用している。容器はインテリアに合わせて絵になるものを選びたい。
テーブルの上に置いたのは、今年の初めに旅したビルマで見つけた1600年頃の発掘品のボウル。ありそうでない美しい形と古い素焼きの質感が良い。このボウルを何かに使おうかと考えてすぐさま、ポプリが似合うと思った。部屋の片隅にぽつんと置いておきたい。
そしてバスルームには、古いガラスの点滴容器にモンテベスを組み合わせてぶら下げた実験器具のような装置。この中に草や花や実で作られたポプリを入れたら、背景の植物標本と相まってとても可愛らしい空間になった。
↑写真右:キッチンの古い窓越しに見た、絵になる朝の風景。素朴なテーブルに土もののボウルと古い油絵。
→バスルーム。香りは部屋のポプリと同じものを。フェミニンすぎないスモーキーな香りでバスルームも部屋の雰囲気に。
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August 17 , 2016 |
シンプルに置型で使えて、猫足ではないもの、そして出会ったものは分厚い鋳物のホーローのもの。
ホーローの質感とデルフトタイルの床の質感はとても良く合っていて、気に入りの扉も付いて、納得のいくバスルームに近づけました。
August 15 , 2016
ミントの効能
湖の家に引っ越して2度目の夏を迎えました。
自然が豊かなこの場所では、やはり都会と比べられないほどのさまざまな虫やいろいろな生物がいます。こちらに来たばかりのころは戸惑うことも多かったですが、今では虫たちが多いのも特に驚くことなく見慣れたものです。
ですがやはり家の中には入って来て欲しくない虫たち、快適な生活を送る上で住み分けは大切だと思います。
去年までは殺虫剤をたくさん買い込んでいましたが、成分や行為に違和感がありもっと自然なもので対応できないものかと思っていたところ、ミントの成分が虫除けになること知り今年の夏から実践しています。
消毒などに使われるエタノールとミントの精油を混ぜるだけの簡単なものですが効果は驚くほど。虫に直接、通り道や網戸の虫除けにも。
ポリエチレンなどのスプレー容器に
精製水(水道水でも)とエタノール(無水エタノールor消毒用エタノール)
を8:2の割合で混ぜてペパーミントの精油やハッカ 油を適量(100mlに対し20滴ほど)
入れるだけで完成です。
市販の殺虫剤はキッチンでは使いたくありませんがこれなら大丈夫。ただし火気厳禁です。
古代ヨーロッパからハーブにさまざまな薬効を見出した人々の感性は素晴らしく、夏に生い茂るミントに自然とのつながりを考えさせられます。
↑写真は収穫したミントを無水エタノールで漬け込んだ自家製のミント液。2週間ほどで出来上がる。
古い薬壜などを使うとヨーロッパの薬局のような雰囲気。
→家の前の湖には、一面に広がる自生ミント。去年からこのミントでドライブーケを作ったり、摘んだ束をガラスコップにざっくりいけて楽しんだ。今年はミント水作り。
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July 24 , 2016 |
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July 21 , 2016 |
岡山県の瀬戸内海から程近いところに牛窓というところがある。その立地や気候、景観から日本のエーゲ海と称されているところ。
そのあたりでは1番小高いところにあるオリーブ園では瀬戸内海を背景に一面に広がるオリーブを見る事が出来る。
オリーブの木は健康的なイメージが強いけれど大きなものになると詩的で情緒のある雰囲気がある。この雰囲気を庭で出せればと思う。
今回の旅の記念に古木のようなオリーブを1本買って11本になった。
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July 6 , 2016 |
それから数ヶ月が経ち地域を散策しているときに、まわりの旧家や畑の土台が石積みになっている事に気付き、(以前に紹介した本の「街道をゆく-湖西のみち -」 にもあるようにこの地域の人達は石積みがうまく、古い時代には築城の際にも活躍したそうです。)私たちの家も石積みで仕上げようという事になりました。
普通は石積みをすると言っても大量の石の確保に困ると思いますが、この地域には石がとてもたくさんあります。湖に行けば大きなごつごつした石がたくさんあり、庭にもあまりに石が多く危ないので引っ越した当初は石を1箇所に集める作業ばかりしていました。
そして今週やっと作業を開始することができました。以前に集めていた石をパズルのように積み、セメントで固めていきます。一度にたくさんは積めないので少しづつ高さを出していきます。
積むにあたってはあまり面を揃えると日本のお城の石垣のようになるのであえてごつごつした積み方にします。例えばイギリスやフランスの田舎町の石積み、そして手元にあったヨーロッパの小屋の写真集の中から、スウェーデンの海岸に建つ小屋などを参考にして積んでいきます。
まずは玄関ポーチと階段部分。
そして家の下部分(基礎部分)をぐるりと一周。結構時間がかかりそう!
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June 28 , 2016 |
鍋も好きな形や色にこだわって、クロス類もリネンやコットンの白にこだわりたい。(今現在の我が家は、お鍋はオーストリア・RIESS社のホーロー製、色はブラウン、S・M・Lと揃えているが、お鍋はゆくゆくは全て古いものに変えていきたい。クロスはフランスのアンティークリネンのものと、キッチン用にはびわこふきんをそれぞれ15枚。)
写真のカトラリーは4月にフランスで買い付けたもので7月1日からの展示販売会の準備で手入れしたもの。こちらもお楽しみに。ART DE VIVRE、ART DE LA TABLE !
June 9 , 2016
外灯
建物や庭を照らす外灯。我が家はこれから庭などの外溝工事をしていくので、家に必要な外灯を取り付けています。写真左が1階アトリエの勝手口。それから外階段に1箇所、デッキに1箇所。どの外灯もイギリスの古い建物で使われていた鉄製のパーツ。これはもともとは屋根の四隅などに取り付ける雨水の集水器。古い建築の細部までデザインされた部材です。
これをさかさまにして重さのあるしっかりとした雰囲気の外灯用シェードとして使いました。
工業デザインのランプなど候補は数多くありましたが全体のデザイン、雰囲気により今回はこれに決定しました。外灯は雨風にさらされる為に室内用の照明とは異なり防水対策もしっかり考慮し施工します。
チャコールグレーの外壁にポイントとなる色は、窓枠も階段手すりも外灯も黒で統一。ドアや玄関ポーチには印象的に古い木味を配置して、モダンに偏らないように自由な発想で牧歌的な雰囲気をつくります。
ペンキの剥げた質感とエレガントなフォルム。夜には壁面と足元をしっかりときれいな広がりで照らしてくれる。
*いくつかストックあります。ショップにてごらんいただけます。Shop Open/金・土・日
June 3 , 2016
ダイニング・テーブルの風景
毎日の食事をするダイニング・テーブル。
食卓を囲む家族やゲストが集まる空間は、特別なものにしたい。親密さと温かさがあり、静寂さや、清潔さを大切にした空間。
モロッコの手作りのタイル張りテーブル、イギリスのチャーチベンチ、素朴な組み木の椅子。
夜になるとテーブルを照らす明かり、奥の壁面にシンプルな古い油絵。
シーンのひとつひとつを大切に丁寧に暮らせるような、部屋作りを目指している。
May 31 , 2016
室内の玄関ドア
我が家の玄関ドアの室内側。100年以上は経っているイギリスの重厚ながらも素朴なドア。色もそのまま、手のひらより大きい鍵も現役で使用できます。
そのドアに設えたのは、オランダで見つけた18〜19世紀の木彫りの花や草。それと、去年購入したKiKusaさんの椎の木のリース。玄関マットはアフリカ民族が作る泥染めの大きなブランケット。全体をブラウンや黒、自然の象徴のオブジェでまとめました。
KiKusaさんの枝で作られたリースは格好良くストイックな雰囲気でとても好み。今年の白樺の枝のリースも素敵です。今週日曜日までギャラリーで扱っています。ぜひご覧下さい。日曜日まで無休です。
◀伊勢神宮、多賀宮のお札
KiKusaさんとは不思議な縁があります。
私たちがこの湖の土地に出会うまで5年の歳月がかかりました。どの土地も決め手に欠けていて、なかば諦めたころ琵琶湖のことを思い出したのです。この話をKiKusaさんに話すと、湖西が美しいこと、その湖西のなかでも山と湖が近いすばらしい場所があると教えてくださったのです。早速翌週には琵琶湖を一周。そして、約半年後、まさにその場所に家を建てることになったのです。無事家も建ち、いよいよ引越しの1年前のこの6月の季節に、KiKusaさんからのお祝いをいただきました。伊勢神宮の多賀宮のお札。強いパワーを持ち、何か事を始めようとする時などに背中を押して下さるという神様のお札です。わざわざお伊勢様までお参りくださり、KiKusaさんらしい贈り物。いつも本当にありがとうございます。
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May 24 , 2016 |
引っ越してきてから1年。ようやく、自分たちの手でその扉を付ける事ができました。
アンティークのルーバードア。偶然探し見つけたサイズの良いルーバー6枚。調べてみると、インドネシアの古い洋館の物みたいなのです。インドネシアと言えば、おととし旅したあのコロニアル建築の洋館の廃墟群。きっとそんなところのものかもしれません。
色はもともとのグレー色をそのまま活かすことに。サイズは角を落としたり微調整して取り付けていきます。ですが、そんなに簡単ではありません。扉一枚が10キロ以上はあるたいへん重いもの。4メートルの高さまで何度も大きなはしごを上り下り。約2週間かけて今日、付きました!バンザイ!
実はこのエアコンの収納の下には、こんどはテレビの専用スペースも設けてあるのです。そこの扉付けはまた、扉探しから始めます。この壁面の全体像はまたの機会のお楽しみに。
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May 18 , 2016 |
今回は庭の散水用のシャワーヘッドとして実験使用してみました。何とも美しい水の出方に感嘆の声。毎日の水やりが楽しくなるツールです。 |
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May 15 , 2016 |
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この小さな穴ですが素晴らしい効果を発揮してくれました。勢い良く風が通り部屋全体がすっと涼しくなり施工後快適に過ごせました。 |
▶写真左がバスルームの扉。右が冷蔵庫の収納扉。どちらももともと穴の開いているドア。主に庭の納屋などに使われていたイギリス製。 |
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May 11 , 2016 |
▶標本を飾った壁面の反対側のスペースは洗面台。シザーランプ、ミラー、蛇口、手洗いボウルに、ティッシュホルダー、ソープディッシュ、ブラシスタンド、小物入れは全て古いもの。機能的でありながらも新しいものには出せない情緒のある空間がつくれる。
May 10 , 2016
ランプがつきました
ただいまショップで開催中の「ART de VIVRE - for your house - 」にて販売中のランプいろいろ。昨日このブログでもご紹介したウォールランプと天井に直付けするタイプの照明をわたしたちの家にも付けました!
写真左は家の1階アトリエの壁面に、写真右は3階屋根裏部屋の天井に付けました。
それぞれきれいにおさまる場所を探して。
ウォールランプはこんな風に広い空間や壁面にぽつんと付けてもいいし、ドアなどの上の壁面に付けるのも雰囲気が出ます。
天井用のシーリングランプは狭い空間や天井が低い空間にも良く似合う。
室内の照明は、ぶらさげるタイプの照明だけよりこんないろいろなタイプの照明を付けるととても素敵な空間になります。
▶この写真は以前インドネシアのジャカルタへ旅した時に古びた骨董店の軒先が素敵で撮っておいたもの。天井が低いためか電球を保護するように、手作りで針金をカゴ状にしてある、なんともプリミティブなアイディア。 |
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May 9 , 2016
ウォール・ランプ
今回のフランス買付けでわたしたちの家にも使ったパーツ、使いたかったパーツがいくつか手に入りました。
その中でもあまり手に入らないパーツがこれです。ウォール・ランプ。壁付けタイプの照明器具で、室内の壁面に取り付けて照明にします。
金曜日から始まった「ART de VIVRE - for your house!」の販売会でも、この並んでいる状態ではこれが魅力的に感じる人は少ないと思いますが、実際に取り付けてみるとぶら下がるタイプのランプとはまた違った楽しい空間が作れるのです。
我が家の1階アトリエの壁面にも取り付けることにしたので近くご紹介します。お楽しみに!
▶写真左、こんな風にすると見違える。ウォール・ランプにアルミシェードを組み合わせたもの。磁器の台座にアルミのネック、アルミのシェードを専用のアンティークホルダーで合わせて、雰囲気良く。 |
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May 6 , 2016 |
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April 11 , 2016 |
March 27 , 2016
鉄のフライパン
我が家のキッチン。
キッチンは家の設えの中でも特に気をつかっています。生活感を一掃し、美しく、きれいに。今日は念願の、鉄のフライパンをかけるポールを壁に設えました。これまでずっと、フライパンは鉄製のものだけを使いたいと夢みていました。すると偶然にも新築祝いにとお客様にドイツのTurk社の鉄製フライパンをいただき、使ってみるとやはりとても使い心地が良くてIHとの相性も良く食材を驚くほど美味しく焼くことができます。わたしたちの目指すライフスタイルにぴったりだったのでふたつ買い足しました。今までキッチンのすみに山積みにしていたフライパンをコンクリートの壁面に吊るしたらなんとも美しく端正な雰囲気になりました。
レンジフードの上にはこんな風にボトルなどを置きたかったので予め幅をとって棚のようなデザインにしておきました。1800年代の古いボトルをオイル・ボトルにして棚の上に置いて。
仕事の合間にコツコツと、まだまだやりたいことは山積みです。
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February 18 , 2016 |
“冬のジビエといえばイノシシや鹿。
山の麓の家の庭には鉄柵の檻があって、そこにイノシシが入って来ます。鉄柵は四方囲んである部屋になっていて、数日かけて鉄柵をじわりじわりと狭めていきます。そうすると四方の檻はイノシシが身動き出来ないほどの狭さになるのです。数日かけてやっていくので、イノシシはなんともありません。そこで、ふらっといつものように檻に近づいていきます。良く研いだ小さな刃物ですっと一刺し、イノシシの心臓に。
イノシシは心臓を刺されたとは思っていないようで普段通りにしています。しばらくするとコトンとイノシシは息絶えます。
イノシシはその日のうちに逆さに吊って、皮をはぎ内蔵を取り出し血を抜きます。きれいな心臓には小さな小さな跡が残っているのです。”
この話を聞いて、なんと美しく、静かなのだろう!と感動しました。こんな美しい話はそうそうない、と思いました。
鹿の狩猟も同じで、鹿などは頭部をそのままごろんと畑のすみにほかしておくのだそうです。しばらくすると白骨化していて頭部の骨と角だけになっています。そんなものや、イタチの毛皮など全部とっておいて、納屋の壁一面、天井からもぶら下げているのだそうです。愛にあふれた狩り、そしてなんともセンスある話です。
ハンターによっては、銃を乱射し、苦しんで苦しんでのたうち回って死んでいく動物もいる。そんな狩られ方をした動物の肉はとても硬くおいしくもないのだそう。
わたしたちはふだん鳥以外の肉を食しませんが、お隣さんが獲ったジビエは別ものとしていただいたイノシシ肉は何回かに分けて大切に食べました。山の神とイノシシに感謝しながら。まるでこの地に住む者の洗礼の様だなと思いました。
彼らの作る野菜も果物もほんとうにおいしいのです。大根は何ヶ月経ってもみずみずしいままで驚いてしまいます。
山へは時々入っていき、野生のきのこを取ってきます。
奥さんはそんなご主人を、“今日は朝から山に入ってくれてね、きのこを取って来てくれてるからね。”と言います。なんというか、生きる、食べる、ということにとても真摯な感じがして、そしてとても嬉々としています。
そんな暮らしはとても眩しく素敵で、ここに住むことができて日々いろいろなことを教えてもらっています。
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January 24 , 2016 |
今回の湖の家でも何十個とコンセントの場所を決めましたが、美しい室内風景を構成するにあたり、やはりあってほしくない場所にあるコンセント。
そんな所のコンセントのカバーとしてちょうど良いものがありました。それは1900年初頭のパリの町で使われていたガスの蓋。
今でもパリの町を歩いていると建物に付いていて、前回の買付けの時の古いアパルトマンには建物の中にもずらっと並んでいてとても素敵だったのです。
このガスの蓋の裏を少し加工して取り付けてみると全体がうまく馴染みました。
新築だけれど新築に見せない要素をバランス良くデザインしているのですが、このガスの蓋は本当に室内を質素に美しく見せてくれました。
このガスの蓋は、Société du Gaz de Paris - パリガス会社のもので1900年代初頭の鉄製。8枚あって4枚は取り付けました。とても良いのであとの4枚は販売したいと思います。室内を美しく改装したい方に。完売しました。
▶写真左、1900年初頭のパリの写真にも登場している。 |
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January 13 , 2016
食器棚哲学
リビングからキッチンスペースを見たところに我が家の食器棚があります。忙しい最中でもできるだけ美しく食器を配置してみたものの哲学には程遠い。今年はこの食器棚ももっと研ぎ澄まされたかっこいいものにしたいな、と思います。
今回選んだ家具は栃木県からやってきた1860年代の黒く古い棚。
食器棚そのもの選びから中に入れる食器の色、材質、形、年代などに分類して一貫性をもって構成することを食器棚哲学と呼んでいる。食器棚の在り方、これはアートそのもの、神経を使う仕事なのです。
そんなことは抜きにしても、朝の光が湖に反射してキッチンを照らしている様はなんと美しいのだろうと時間がとまる瞬間。
→こちらは2014年に発表した「色の群-white , ある食器棚」。白いものだけで構成したインスタレーションで架空の食器棚を創ったもの。これは単に食器棚にとどまらない要素をデフォルメしたが、実生活の食器棚もこのぐらい哲学をもったものにしたいと日々思案中です。
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January 7 , 2016 |