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MAISON GRAIN D'AILE のBlog・ART de ViVRE - アール・ド・ヴィーヴル - 暮らしの芸術。
琵琶湖のほとりに家を建て、暮らしています。試行錯誤しながらも絵になる風景、気持ち良い暮らしを目指して楽しみます。どうぞお楽しみに。



▲小さめの石板。文字も彫るには難しいと言われる小ささだが、彫り師によると石の材質がとても良いそうで小さな文字でも美しく彫れた。家のボリュームに相対する様なプレートの小ささがかえってコントラストがきいてスタイリッシュ。
▶フランスの教会の石彫りプレート。街中でよくあるものは黒か金の文字。古いものになると今回の我が家のように無色のものもある。

May 2 , 2017

白い石板

5年ほど前に知人から頂いた白い石の板がある。おそらくフランスのものだろう。白い石が古くなっていて良い雰囲気、これはいつか表札に使いたいと思って大切にしていた。
大阪のMAISON GRAIN D'AILEのショップに来て頂いた方はご存知だと思うが黒い石板に文字を彫ってもらいお店の看板にしている。
フランスやヨーロッパ各地で個人のお家から教会など様々なところでよく見る、石板にアルファベットを彫り込んだプレート。
はじめてフランスに訪れた時から大好きな物の一つでお店の看板にもした。そして今回も自宅兼アトリエの表札としてデザインして彫ってもらう事にした。
フランスの文字のレイアウトは独特のセンスがある。何気ないものでも抜群にセンスがいいと思う事が多い。
ただアルファベットを配置しているだけではない、文字の種類から文字の大きさ、全体のバランスの美しさがある。
今回もフランスでみた石のプレートを手本に、石彫りのデザインを仕上げる。
そして無事に出来上がった。想像以上の美しい仕上がりに大満足。
彫った文字にはあえて色は入れずに陰影で文字が見えるようにした。実際取り付けてみると、いわゆる日本の表札とはまるで違う、やはりフランスの雰囲気漂うエレガントな感じになった。



▶写真左/エントランス内部。北フランスの古い照明と木構造が良く合う。
▶写真右/古い梯子で作業。道具にもこだわってどんな時も美しく。

April 23 , 2017

エントランス

玄関ポーチは施工の段階から古い材を使用して作ってもらっていた。玄関扉に雰囲気を合わせてエントランスを創る作業を始めた。新築の家をどう牧歌的にかつ過度なデコレーションにならないようにコーディネートするか、バランスを考えデザインしていく。外壁のニュアンスのある渋いチャコールグレーがストイックさと情緒的な感じを合わせ持つ。
ここに何か象徴的なデザインを配したいと思っていた。
何年か前に見つけて買っておいた材のひとつ。この装飾板は150年前に実際使用されていた木の瓦、タイの民家のものである。チーク材の硬い木の質感が年数を重ね独特の雰囲気になっている。このままディスプレイにしても良さそうなオブジェ。これで我が家のエントランスを彩ることにした。
よくヨーロッパで現存する14世紀とか15世紀の古い古い民家の要素をうまく織り込んでいきたい。我が家のエントランスもそんな感じにできてきた。
実はこれ、ただの装飾ではない。背後の山からの吹き下ろす風に目前に広がる広大な湖からの強い風、その風に雨が加わわると玄関ポーチに強い雨が吹き込む。これを改善したいと常々思案していた。完全に防ぐことはできないけれど、ちょうどよく緩和してくれている様子。

ヨーロッパやアジアを旅して見て来た私たちの世界。少しずつメゾングランデールらしい雰囲気になってきた。

March 31 , 2017

植物と、Cul noir。

部屋の中に植物がほしいとずっと思っていた。ドライのものではなく生きた植物。生命のあるものは生き生きとして活発さを空間にもたらす。私たちが表現したい部屋に存在する植物は、ストイックで寂びている詩的なものがいいと探していた。
そして先日美しい枝振りの植物を見つけた。見る者に何かを思わせるような佇まい。これはダイニングテーブルに合うだろうと話し合う。すっと伸びた枝葉が綺麗で椅子に座ると光が木漏れ陽のようで雰囲気良くとても落ち着く。
そして植木鉢。インテリアは古いもので統一したい、その信念でストックルームを探しているとふと目に止まったキュノワールのポット。1800年代フランスの陶器。もう何年も前に北フランスで見つけたキュノワールのポット。形と雰囲気は抜群だが底に穴が空いてしまっていた。しかしこれがサイズもちょうど良く植木鉢として活躍する事になった。本来の用途としては使い物にならなかった物でも視点をかえて見ればかけがえの無い物になる。ソーサーも傷が大きいものの気に入っていたキュノワールのプレートがぴったりだった。フランスの素朴なものは侘びていて静かな雰囲気を醸してくれる。

手のひらサイズのオリーブの盆栽には1700年代デルフトのクリームポット。これも底に穴が空いてしまっていたもの。

March 17 , 2017

Olive Box

春の訪れ。今年は大雪の寒い冬を過ごした分、春に喜びと解放を感じる。
いままで庭のすみで寄せ合うように過ごして来たオリーブたちにも、待ちに待った地植えの時が来た。
地植えすればそうそう動かしたくはない。だからこそ庭のデザイン、植栽のデザインを考える日々が続いた。それに鉢植えで育てていた植木は背を低く高密度に仕立てているため、広く高低差もない庭の地面にそのまま植えても良さがまったく出ない。
そこで木箱(木の囲い)を作り高さを出す事を思いついた。そういえば、パリの中庭などでも同じ様に大きな木箱に樹齢のあるオリーブが植わっているのを思い出す。イメージがまとまり、庭のシンプルなデザインを思い描いた。

粗野な雰囲気でかつ安価な野地板を使いオリーブに合わせて四角や三角にデザインして作りあげた。外構やテラスは石などクラシカルな素材を使ったのでこの木箱の形と素材のモダンさが引き立つ。庭に幾何学が点在するコンテンポラリーなイメージだがどこかフランスのワイン農家のような雰囲気もある。
野地板も時間とともにグレイッシュに枯れていくのも楽しみのひとつだ。

こうしてみると、門を入り道を進むとさながらギャラリーのような雰囲気。そこで「 le Jardin - ル ジャルダン 」と命名した我が家の庭。庭そのものを作品に仕上げるべくこれから創っていく、また新しい仕事が始まった。

↓写真右/施工前、イメージで描いたラフ図案。カーポートの時と同様に絵とまったく同じものができて大満足。



March 6 , 2017

Wood fence

家の周りをぐるりと囲む柵。どんなデザインにしようか、材質はどうしようか、いろいろ考えた結果シンプルに木柵にすることにした。
木柵にするならこんな風にしたいというデザインが前々からあった。それは上部を三角形にすること。三角の角度も好みの角度で大工さんが切り出してくれた。風通しを良く、背は高過ぎず低過ぎず、中にいる安心感と外からの目線をうまく遮るバランスを考えて木と木の隙間2cmで並べていく。その数500枚!
雨の日や雪の日もあり取り付けには時間がかかった。そして最後、天気の良い2月の末にまる2日間かけて塗装を終えた。塗装には工事関係者だけでなく村人8人がヘルプに駆けつけ、長い長い木柵の表と裏、そして2度塗り。がんばりました。みなさま本当にお世話になりました!

家の外構工事に去年の夏から取り組み、いろいろな工事を見る事ができた。半世紀(!)働いた職人たちは、こんな工事は最近では滅多にすることがないと口々に言う。いまでは簡易な外構が流行りで材質も安価なものが主流だ。我が家では巨大な飛び石をクレーンを使って敷き、石積みのエントランス、敷石のカーポート、そして石のテラス。贅沢な工事をするつもりはないが、私たちが大切にしたいことや美しいイメージは、結局人の手によって創られ代々受け継がれて来たもの、歴史そのものだ。時間もかかるし労力も技術も予算もいる。美しいデザインを探求し形にしていくこと、これからも続けたい。

←左写真は木柵越しの眺め。湖がきれいに見えるように柵の高さも吟味して。素晴らしい景色。

March 2 , 2017

以前ご紹介した " WHITE CUBE "。(このページの下の方の記事参照。)湖の家に越して来る前にリノベーションして住んでいた大阪のマンションです。私たちが住む場所にこだわって初めて購入した部屋。都心にありながら窓の外は空が広く開放感のある眺め、太陽がさんさんと入る気持ちの良いところです。場所はお店に程近い大阪市北区天満1丁目。大川や造幣局の桜を日々楽しみ、夏の花火は部屋から眺めることができます。
私たちが約2年前に滋賀県へ越した時から借りていらっしゃったご夫婦が越すことになったため、今回こちらのBlogで先行して借り主さんを募集いたします!
広さ50.74㎡ 1LDK
ご興味のある方は GALERIE AU BOIS 店頭、またはメール maisongraindaile@gmail.com までお願いします。

February 28 , 2017

古電柱と外灯

この土地に家をたてることになったまだ一面が草むらの頃。敷地の隅に一本の古電柱が転がっていた。その古びた雰囲気が気に入りいつか使えるかもしれないと思いとっておいた。
石の塀を設計する段階から外灯を付けたいと思い塀の中に配線をしてもらっていたが、いざ完成してみるとなかなか合う照明がなかった。結局この石塀には照明を付けない方が美しいと思い、しかし照明は必要。そこでこの古電柱を思い出した。私たちがここに来る何十年も前からこの土地を照らし、一度はその役目を終えて横たわっていた電柱が、また夜の小路を優しく照らす外灯として復活することになった、まるで風貌はおじいさんのような外灯。シェードも当時の古いものを探し、無事に照明として設置する事ができた。もしかしたらあの草むらのすみで見つけたころから、イメージは私たちのなかにあったのかもしれない。

February 19 , 2017

門扉の石積みの完成 !と鉄柵の扉

昨年末から一人の職人さんにこつこつと積み上げてもらった門扉の石積みの施工が終わった。雪の降る特に寒い季節にごつごつとした石を積み上げるのは人並みはずれている。感謝しかない。60歳代もなかばの職人のごらんの通りのセンスある石積みはこの土地の歴史に残る仕事だろう。背後に迫る山から頂いた石。気高い山が見守るように、この作品が完成した。
階段も壁も全て石。階段の目地はカーポート同様にこれから苔目地で仕上げていくが、雪深い山の氷が溶けるころを待って採取しに行く。春と同時に完成しそうだ。
そして門扉につく扉はフランスの1800年頃の鉄柵の扉を選んだ。シンプルなデザインに古い鉄味が気に入っている。
職人さんは相当重いこの扉に耐えられるよう門扉にしっかりとした基礎を作ってくれて扉を吊り下げる金具も探し出し無事に取り付ける事ができた。


写真右/人を導く様に配した細長い石がきれいなポイントになってくれた。

January 24 , 2017

雪の日

本格的な冬になり雪が降った。
膝まで積もる雪の中での生活の不便さも楽しく、雪の美しい世界は静かで心打たれる。




January 11 , 2017

Stepping stones !

門からテラスへ続く道に飛び石を敷いた。庭を通りながらテラスの扉へ導く小路。ひとつひとつがかなり大きな石で存在感がある。自然に草が生えて植物や木々が生い茂れば牧歌的な雰囲気の道になるだろう。四角や三角、ダイヤ形などもある自然の敷石を使って、美しくも楽しくなるようにデザインしながら、敷いていってくれるのは職人達。人の手では到底持てない大きく重い石。


January 1 , 2017

Bonne année 2017 !

新年明けましておめでとうございます!ことしも MAISON GRAIN D'AILE をよろしくお願い申し上げます。

新年早々、階段の壁にずっと飾りたいと思っていたポスターを飾った。
ピカソのリトグラフ、「Dance for Peace」。パリのブキニストで買った古いリトグラフ作品はモノクロの色彩といい絵柄の雰囲気といい、そして酉年にぴったり。黒い小鳥の剥製も壁に飛ばして、お正月を祝う。

本年もみなさまにとって良き年となりますようお祈り申し上げます。

December 20 , 2016

苔の目地

楽しみにしていたカーポートの敷石の仕上げ作業が始まった。家のすぐ後ろにそびえる山から採取した石と、敷石の間の目地には苔を使う苔仕上げ。苔仕上げというのはいわば“生きた目地”。苔も育ち、季節と共に変化する。植物と同じで水がなければ死んでしまう。かといって毎日水やりが必要かというとそうでもないらしい。職人さんが山へ入り、できるだけ太陽の光に当たった強い苔を採取してくれた。
カーポートはぜひ苔仕上げにして自然で素朴な雰囲気を表現したかった。落ち葉や苔に覆われた山の深く湿潤な雰囲気。
日当りや苔の管理なども考えると全ての場所に適した仕上げではないが、なかなか広い面積に使う事が出来て満足している。
セメント目地にすれば時間も労力もかからないが、今回の”生きた目地”がどんな風に成長、変化していくのかたのしみだ。



November 29 , 2016

門扉の石積み

大切な家の顔でもある門扉の施工も石積みで仕上げることにした。敷地は地上から50cm高く位置している。トントンと石の階段を上がって門扉がある、という雰囲気にしたかった。石塀に囲まれたエントランスには、1800年代フランスの庭で使われていたという素朴な鉄柵を扉にすることにした。エントランス周りを素朴な鉄扉と石積みにしたのは、やはり田舎の美しい風景を創りたかったから。自然との繋がりを感じられるような大昔からそこにあったような雰囲気。この地のグレイッシュで寒空の似合う、良い意味で色のない風景には、少し寂びた雰囲気がいい。
カーポートの敷石と並行して、門扉の石塀作りも始まった。もちろんこの土地の石を使って。

方角はほぼ東の方向。湖が目の前に広がり、日の出が綺麗で、1日の始まりに向かって扉がある。方角などを決める時に気になるのが風水などの昔からの風習。けれど現代に至っては、昔の家に合わせた習わしは的外れであったりもする。だから結果的には、まず第一に感覚、直感を大切にすることが正しいと思った。気持ちをまっすぐに、どう在ることがすっきりときれいで美しいのか、ということが家にとってもそこに暮らす人にとっても心地良いことだと感じる。

熟練の職人さんによる石積み。本当はドキドキしていた。一歩間違えば和風庭園になるからだ。始まるまでの数ヶ月、何度も何度も私たちが見ている風景やイメージがどういうものかというのを繰り返し話をし、セッションしながらお互いのイメージを近づけていった。それでもいざ石を積むのは職人さんである。その人のセンスで積んでいく。もうここまで来ればなるようになる、という思いだった。それが、1日積み終えた施工を見て、感動で驚いた。昔から洋書やフランスの田舎で見て憧れていたあの石積みがそこにあったからだ。心から感動した。

毎日少しずつ積み上げて行く作業が続く。夏から始まった外構工事。12月中に終わりそうにない様子。まだまだ続きます。

←芯となるブロック塀に石を積んでいくところ。一番高いところで1m80cmある塀は厚みももたせてしっかりと造り込んでいく。1日に少しずつしか積めない石積みの施工。

November 7 , 2016

カーポートの敷石

駐車スペースの敷石の施工が始まりました。石の材は、クレーンを使わなければ動かすことの出来ない大きく長い石-かずら石-と縞模様が特徴の地元の石。この2種類の石を使ってどのようにデザインするかがポイントだった。いままでに頭の中にストックしていた石のイメージ。ヨーロッパで見た美しい石畳や、日本の石の施工。イメージを描きながらメモ紙に書き留めていく。明日は職人さんが来て敷石を始めるというのだから切羽詰まる。が、集中してデザインして束の間、10分ほどでラフデザインができてしまった。

次の日職人さんにメモ書きとイメージを伝えてクレーンを使い並べていく。職人さんも作業しながら、これはいいものができそうだ、と心強い。なんとあのメモ紙に描いた絵とぴったりと合う形。
ここは職人さんの技が光る作業で、大きな石を一つずつ勾配を取りながら据えていってくれる。数日続く地道な作業。そして最後の敷石の目地は山の苔を入れる苔仕上げで楽しみにしているところの一つ。

着々と進んでいく様子に胸が高鳴りながら私たちもテラスのヘリンボーン柄の石張りを進めていかなくてはいけない。石張りが出来れば、今度は大工さんによるテラスの屋根を付ける作業が始まり、飛び石の工事に、門扉、木柵とつづく。


October 19 , 2016

Herringbone Stone !

テラスのフロアーの石張り。1年かけて出来たイメージデザインは、ヨーロッパで古くからあるモチーフ、HERRINBONE - ヘリンボーンだった。模様の中でも特に好きなデザインを今回主役にすることができてとても嬉しい。そして、そのヘリンボーン柄をレンガを使うのではなく贅沢にも山で採集する地元の石のみを使って仕上げていくことを選んだ。
目指しているのは、日本の歴史ある技術と、山から頂く自然素材と、スタイルのあるデザインの融合。全ての要素をバランス良く組み合わせていく。この石畳は、私たちが自分の手で貼ってこそのデザイン。新築の家をぐっと牧歌的に雰囲気良く導いていきたい。

上になる面がフラットなものを探し集め、石を一個ずつ穴を掘って設置していく。ヘリンボーン柄はあえて細い面、石の小端(コバ)を使い表現するからその分個数が多く必要になる。自然の石は大きさはもちろん一つずつ異なり、時間もかかるし技術も要る。たいへんな作業だけど、楽しい仕事。頭の中のイメージにまっすぐ進む。


September 28 , 2016

テラス

湖を望む建物の1階正面に、一面のテラスを作っています。横幅10m以上、奥行きも2.5mとかなり大きく広い面積。このテラスの土台となる古い石が先日のBig Stone。熟練の職人達とクレーン車でひとつずつ微調整しながらの作業。深い趣のある雰囲気に仕上がっています。枠組みは出来たので、次は山でひとつずつ集めたレンガのような石で模様張りのフロアを作っていきます。

September 12 , 2016

山へ

敷石用の石を集めに山へ行って来ました。
ここは家の背後にそびえ立つ山。村の許可を取って、目的の石を探しに。
イメージは中世の敷石。石には様々な特徴があって、イメージを形にするのに最適な石探しから始めます。今回我が家の外構工事をやって下さる地元の造園屋さんにそのイメージを伝えると、しばらく考えてすぐさま隣り村の人に電話をかけている。こうでこうでこんな石で。すると山の一部にしか出ない石にそんな石があるという。早速探しにいくと、まさに中世ヨーロッパの石積みの資料で見たものと似た石があったのです。まるで古い教会のレンガ。どの面を使っても美しく敷けるイメージがみんなの頭の中に出来上がり、ああきれいだな、こんな素敵な色になってる、とつぶやきながら集めていきました。
数時間の深い山での石探し。これを何日かかけて広い面積を満たすだけの石を集めていきます。たいへんな作業ですが、造園屋さんもわたしたちも、その石の美しさに笑顔。素敵な仕事です。



September 11 , 2016

Big Stone !

我が家の庭に大きな石が運び込まれました!
湖西のこの土地の特産物のひとつに“石”があります。その歴史はとても古く、原住民達は石とともに在ったといってもいいだろうと思う。我が家も地産地消、この土地の石で外構をすることにしました。写真の大きな石の山は、近くの旧家を建て直した際に出て来た古い石。幸運にも旧家一軒分の石を全て譲り受けることに。さらに足りない分も、近くの古くからの造園屋さんが昔からためて来て出番をずっと待っていた石達が一同に我が家に集まってきます。石と木柵のみ、使う石は全て古いもの。プライスレスな外構工事がいよいよスタートします。

この湖の家を建て、越して来て1年の歳月をかけて、全体のデザインを描くことができました。この1年の中で経験したこと、大切にしたいと思ったこと、それらが見えるまでの時間。家を建てることというのは、土地そのものや周辺の環境との共存を美しく仕立てることだと思っています。

日本の由緒ある古来の石を使って、どんな外構、庭になるでしょう!ヨーロッパの静けさのある原風景、素朴な石積み。頭の中にあるイメージをどこまで忠実に表現できるか。日本の職人の技術を用いて、牧歌的でスタイリッシュな庭を作る、手に汗にぎる仕事。集中していきます。

September 1 , 2016

聖歌譜のカーテン

3階屋根裏部屋のベッドルーム。
小さな空間にはとくに家具は置かずにシンプルに、低めのベッドを真ん中に置いている。漆喰のやわらかな白い壁に、ベッドリネンは昔からコットンの白と決めている。ポイントの照明はベルギー製の古いものを配した。
南西に面している小さな小窓からは午後になると光がさんさんと射し込む。この窓にカーテンを設えたいと思っていました。1階2階の大きな窓にはアンティークリネンを取り付けましたが、ここには“紙”のカーテン。1800年代フランスの活版印刷が美しい楽譜。聖歌譜です。アンティークの素朴な紙が光に透けてきれい。風が入ると心地良く揺れて、一枚一枚の聖歌譜の間からランダムに光が入る幻想的な風景。

いまギャラリーで開催している古い紙ものの展示を構成していた時に生まれたディスプレイ。ギャラリーでは5mほど長い聖歌譜のカーテンを見る事が出来ます。ぜひご覧になってください。


August 22 , 2016

古いトランプ

とても好きなフランスの古いトランプ。1700年代の版画作品。何とも魅力的なこの柄と佇まい、額装してどこに飾ろうか思案中です。


写真右:個人的に好きで集めているものでこんなものもある。古いトランプの柄とそっくり! 

今週末金曜日からギャラリースペースの模様替えをして、昨年よりフランスで集めていた古いトランプや手紙や古文書などを展示します。
今回お披露目するものばかりですのでお楽しみに!

August 20 , 2016

ポプリ入れ

室内の香りとしてポプリを愛用している。容器はインテリアに合わせて絵になるものを選びたい。
テーブルの上に置いたのは、今年の初めに旅したビルマで見つけた1600年頃の発掘品のボウル。ありそうでない美しい形と古い素焼きの質感が良い。このボウルを何かに使おうかと考えてすぐさま、ポプリが似合うと思った。部屋の片隅にぽつんと置いておきたい。

そしてバスルームには、古いガラスの点滴容器にモンテベスを組み合わせてぶら下げた実験器具のような装置。この中に草や花や実で作られたポプリを入れたら、背景の植物標本と相まってとても可愛らしい空間になった。

↑写真右:キッチンの古い窓越しに見た、絵になる朝の風景。素朴なテーブルに土もののボウルと古い油絵。

→バスルーム。香りは部屋のポプリと同じものを。フェミニンすぎないスモーキーな香りでバスルームも部屋の雰囲気に。


August 17 , 2016

バスタブと窓

浴室の窓のサイズにぴったり合うアンティークの扉が手に入り取り付けました。
バスルーム全体は白を基本にまとめているため、浴室の窓に付ける扉も白で探していました。実際はアイボリーに近い白ですが、小物や家具は全て古いもので仕上げているので、このアンティークの扉もきれいに全体に馴染んでくれました。

ずっと夢見ていたバスルームは、壁や床と一体に仕上げる浴槽ではなく、独立型のバスタブでした。
アンティークのホーローのバスタブは表面が荒れているものが多く、肌に直接触れるものは好みの質感であることや使用感や清潔さもとても大事なので今回は現代のものでシンプルなものを探しました。

シンプルに置型で使えて、猫足ではないもの、そして出会ったものは分厚い鋳物のホーローのもの。
ホーローの質感とデルフトタイルの床の質感はとても良く合っていて、気に入りの扉も付いて、納得のいくバスルームに近づけました。

August 15 , 2016

ミントの効能

湖の家に引っ越して2度目の夏を迎えました。
自然が豊かなこの場所では、やはり都会と比べられないほどのさまざまな虫やいろいろな生物がいます。こちらに来たばかりのころは戸惑うことも多かったですが、今では虫たちが多いのも特に驚くことなく見慣れたものです。
ですがやはり家の中には入って来て欲しくない虫たち、快適な生活を送る上で住み分けは大切だと思います。
去年までは殺虫剤をたくさん買い込んでいましたが、成分や行為に違和感がありもっと自然なもので対応できないものかと思っていたところ、ミントの成分が虫除けになること知り今年の夏から実践しています。

消毒などに使われるエタノールとミントの精油を混ぜるだけの簡単なものですが効果は驚くほど。虫に直接、通り道や網戸の虫除けにも。

ポリエチレンなどのスプレー容器に
精製水(水道水でも)とエタノール(無水エタノールor消毒用エタノール)
を8:2の割合で混ぜてペパーミントの精油やハッカ 油を適量(100mlに対し20滴ほど)
入れるだけで完成です。
市販の殺虫剤はキッチンでは使いたくありませんがこれなら大丈夫。ただし火気厳禁です。

古代ヨーロッパからハーブにさまざまな薬効を見出した人々の感性は素晴らしく、夏に生い茂るミントに自然とのつながりを考えさせられます。

↑写真は収穫したミントを無水エタノールで漬け込んだ自家製のミント液。2週間ほどで出来上がる。
古い薬壜などを使うとヨーロッパの薬局のような雰囲気。

→家の前の湖には、一面に広がる自生ミント。去年からこのミントでドライブーケを作ったり、摘んだ束をガラスコップにざっくりいけて楽しんだ。今年はミント水作り。


July 24 , 2016

ミントティー

日本の古い吹きガラスでできたガラスのティーポット。やっと気に入る形、状態の良いものが見つかりました。現代のものと違い耐熱ではないけれど、熱湯を入れる前にはあらかじめ暖めておくと割れる心配無く使えます。
今朝は朝から涼しくホット・ミントティー。湖のほとりに自生するミントでお茶をいれてみました。作り方は簡単、あたためたポットにたっぷりのミントを入れて熱湯を注ぐだけ。



↑ 牛窓のオリーブ園にて。

July 21 , 2016

オリーブの原風景

庭作り、植栽や在り方を考える。木を植えるのは簡単だが一度植えるとそうそう変える事はないのでじっくりと考える中、庭木第1号となるオリーブの木を1本地植えした。
オリーブの木が好きで10年ほど前から少しづつ集め育てている。現在大小合わせて10本になった。
これからは実生や挿し木も試したいのでさらにどんどん増えていくだろう。
ヨーロッパで見るオリーブのある風景も大好きだがオリーブの一番古い記憶を辿ると幼い頃に訪れた岡山県の牛窓の丘に広がる美しいオリーブの風景だろう。
今回その風景を求めて1泊2日の小旅行へ行ってきました。

岡山県の瀬戸内海から程近いところに牛窓というところがある。その立地や気候、景観から日本のエーゲ海と称されているところ。
そのあたりでは1番小高いところにあるオリーブ園では瀬戸内海を背景に一面に広がるオリーブを見る事が出来る。
オリーブの木は健康的なイメージが強いけれど大きなものになると詩的で情緒のある雰囲気がある。この雰囲気を庭で出せればと思う。
今回の旅の記念に古木のようなオリーブを1本買って11本になった。

July 6 , 2016

石を積む

湖の家に引っ越して一年が経ちました。家の中もまだまだやることがあり外構工事はまだこれからですが、ようやく自分たちで手がける外構工事に着手し始めました。玄関ポーチと階段部分の仕上げです。進まなかった理由としては「どういった素材を使って仕上げるか?」ということがこの一年決まらなかったのです。最初はアンティークレンガが有力である種の憧れはありましたが、私たちが大切にする地域の雰囲気や色に調和しないと感じました。その他も様々な候補はありましたがどれも決定的ではなく暗礁に乗り上げていました。

←この地域の特産石。縞模様が特徴。

それから数ヶ月が経ち地域を散策しているときに、まわりの旧家や畑の土台が石積みになっている事に気付き、(以前に紹介した本の「街道をゆく-湖西のみち -」 にもあるようにこの地域の人達は石積みがうまく、古い時代には築城の際にも活躍したそうです。)私たちの家も石積みで仕上げようという事になりました。
普通は石積みをすると言っても大量の石の確保に困ると思いますが、この地域には石がとてもたくさんあります。湖に行けば大きなごつごつした石がたくさんあり、庭にもあまりに石が多く危ないので引っ越した当初は石を1箇所に集める作業ばかりしていました。
そして今週やっと作業を開始することができました。以前に集めていた石をパズルのように積み、セメントで固めていきます。一度にたくさんは積めないので少しづつ高さを出していきます。
積むにあたってはあまり面を揃えると日本のお城の石垣のようになるのであえてごつごつした積み方にします。例えばイギリスやフランスの田舎町の石積み、そして手元にあったヨーロッパの小屋の写真集の中から、スウェーデンの海岸に建つ小屋などを参考にして積んでいきます。

まずは玄関ポーチと階段部分。
そして家の下部分(基礎部分)をぐるりと一周。結構時間がかかりそう!

June 28 , 2016

銀食器のお手入れ

ショップでも定番のアイテムの銀のカトラリー。シルバープレートのものや純銀のものがあります。もちろん家のカトラリーもフランスの古い銀製のもの。使っても使わなくても次第に黒ずんでくるこれらのカトラリーはたまにお手入れをしてあげて、いつも気持ち良く使えるように整えたい。

お鍋にカトラリーがつかるぐらいの分量の水を沸かして、塩大さじ1程度とアルミホイル30cm角程度を適当に手でちぎって入れます。沸騰したら、黒ずんだカトラリーを入れます。すると魔法のようにあっというまに黒ずみが取れます。あとは普段通りに洗って出来上がり。

鍋も好きな形や色にこだわって、クロス類もリネンやコットンの白にこだわりたい。(今現在の我が家は、お鍋はオーストリア・RIESS社のホーロー製、色はブラウン、S・M・Lと揃えているが、お鍋はゆくゆくは全て古いものに変えていきたい。クロスはフランスのアンティークリネンのものと、キッチン用にはびわこふきんをそれぞれ15枚。)

写真のカトラリーは4月にフランスで買い付けたもので7月1日からの展示販売会の準備で手入れしたもの。こちらもお楽しみに。ART DE VIVRE、ART DE LA TABLE !

June 9 , 2016

外灯

建物や庭を照らす外灯。我が家はこれから庭などの外溝工事をしていくので、家に必要な外灯を取り付けています。写真左が1階アトリエの勝手口。それから外階段に1箇所、デッキに1箇所。どの外灯もイギリスの古い建物で使われていた鉄製のパーツ。これはもともとは屋根の四隅などに取り付ける雨水の集水器。古い建築の細部までデザインされた部材です。
これをさかさまにして重さのあるしっかりとした雰囲気の外灯用シェードとして使いました。
工業デザインのランプなど候補は数多くありましたが全体のデザイン、雰囲気により今回はこれに決定しました。外灯は雨風にさらされる為に室内用の照明とは異なり防水対策もしっかり考慮し施工します。
チャコールグレーの外壁にポイントとなる色は、窓枠も階段手すりも外灯も黒で統一。ドアや玄関ポーチには印象的に古い木味を配置して、モダンに偏らないように自由な発想で牧歌的な雰囲気をつくります。




ペンキの剥げた質感とエレガントなフォルム。夜には壁面と足元をしっかりときれいな広がりで照らしてくれる。
*いくつかストックあります。ショップにてごらんいただけます。Shop Open/金・土・日

June 3 , 2016

ダイニング・テーブルの風景

毎日の食事をするダイニング・テーブル。
食卓を囲む家族やゲストが集まる空間は、特別なものにしたい。親密さと温かさがあり、静寂さや、清潔さを大切にした空間。

モロッコの手作りのタイル張りテーブル、イギリスのチャーチベンチ、素朴な組み木の椅子。
夜になるとテーブルを照らす明かり、奥の壁面にシンプルな古い油絵。

シーンのひとつひとつを大切に丁寧に暮らせるような、部屋作りを目指している。

May 31 , 2016

室内の玄関ドア

我が家の玄関ドアの室内側。100年以上は経っているイギリスの重厚ながらも素朴なドア。色もそのまま、手のひらより大きい鍵も現役で使用できます。
そのドアに設えたのは、オランダで見つけた18〜19世紀の木彫りの花や草。それと、去年購入したKiKusaさんの椎の木のリース。玄関マットはアフリカ民族が作る泥染めの大きなブランケット。全体をブラウンや黒、自然の象徴のオブジェでまとめました。
KiKusaさんの枝で作られたリースは格好良くストイックな雰囲気でとても好み。今年の白樺の枝のリースも素敵です。今週日曜日までギャラリーで扱っています。ぜひご覧下さい。日曜日まで無休です。

 ◀伊勢神宮、多賀宮のお札

KiKusaさんとは不思議な縁があります。
私たちがこの湖の土地に出会うまで5年の歳月がかかりました。どの土地も決め手に欠けていて、なかば諦めたころ琵琶湖のことを思い出したのです。この話をKiKusaさんに話すと、湖西が美しいこと、その湖西のなかでも山と湖が近いすばらしい場所があると教えてくださったのです。早速翌週には琵琶湖を一周。そして、約半年後、まさにその場所に家を建てることになったのです。無事家も建ち、いよいよ引越しの1年前のこの6月の季節に、KiKusaさんからのお祝いをいただきました。伊勢神宮の多賀宮のお札。強いパワーを持ち、何か事を始めようとする時などに背中を押して下さるという神様のお札です。わざわざお伊勢様までお参りくださり、KiKusaさんらしい贈り物。いつも本当にありがとうございます。

May 24 , 2016

エアコンの収納

2階は3階の屋根裏まで吹き抜けになっている天井高4メートル。リビング、ダイニング、キッチンを大きな一続きのフロアにしています。その大きな部屋を暖めたり冷やしたりしてくれるエアコン。そのエアコンは部屋の高い場所に位置して、上からの風で部屋全体を心地良く温度調節してくれる大切な存在。けれど、エアコンは室内作りにはあってほしくない存在、形。今までのマンションやお店では色を塗ったりして工夫しながら存在をカムフラージュしてきましたが、この湖の家では壁の中に収納したいと決めていました。我が家の冷蔵庫同様、専用の居場所を確保したかったのです。
新築時にはぽっかりと壁面をへこましてもらって、そこにエアコンとその他機器を付けた状態で引き渡してもらいました。

引っ越してきてから1年。ようやく、自分たちの手でその扉を付ける事ができました。
アンティークのルーバードア。偶然探し見つけたサイズの良いルーバー6枚。調べてみると、インドネシアの古い洋館の物みたいなのです。インドネシアと言えば、おととし旅したあのコロニアル建築の洋館の廃墟群。きっとそんなところのものかもしれません。
色はもともとのグレー色をそのまま活かすことに。サイズは角を落としたり微調整して取り付けていきます。ですが、そんなに簡単ではありません。扉一枚が10キロ以上はあるたいへん重いもの。4メートルの高さまで何度も大きなはしごを上り下り。約2週間かけて今日、付きました!バンザイ!

実はこのエアコンの収納の下には、こんどはテレビの専用スペースも設けてあるのです。そこの扉付けはまた、扉探しから始めます。この壁面の全体像はまたの機会のお楽しみに。

May 18 , 2016

シャワーヘッド

いつか見た外国映画にこんなシーンがあったと思う。ある施設のシャワー室、白い壁には蛇口のハンドル部分だけが2つ取り付けられていて、高い天井にはこんなシャワーヘッドがつくり付けてある。蛇口を回せば勢い良くお湯が上から降り注ぐ。

私たちが家をつくり始めた時にこのシャワーヘッドを手に入れていたなら、そんなバスルームを作ったに違いない。


今回は庭の散水用のシャワーヘッドとして実験使用してみました。何とも美しい水の出方に感嘆の声。毎日の水やりが楽しくなるツールです。
限定2本、ショップで開催中の「ART de VIVRE - for your house ! - 」にて。

わたしたちもぜったいほしい!
家のすみにラフに置いてあったらかっこいい散水シャワー。


May 15 , 2016

風通しを考える

”風通しが良い”とはなんだかとても気持ちいい言葉。それは物事はもちろん住宅での実生活においても気持ちのいいこと。
部屋に風を通すには窓を一つ開けるだけでは風が入りません。対面した窓を開ける事が必要です。これは住宅の設計の基本ですが、リビングのある2階には東西に対面する窓が無いため風が通りにくく去年の夏の最初の頃は非常に暑く過ごしにくい思いをしたので、そこでいろいろと考えた結果、西側の木製扉に通風口の穴を作る事にしました。
穴の開け方は無数にあるけれど全体の雰囲気を損なわないよう、既存で取り付けたアンティークドアに開いていた穴の開け方を参考にしました。
穴をあけるのは簡単だけど扉の外は外部で虫がたくさんやってくるので、写真では分かりにくいですが穴の中には網を仕込んであります

この小さな穴ですが素晴らしい効果を発揮してくれました。勢い良く風が通り部屋全体がすっと涼しくなり施工後快適に過ごせました。
住宅を設計している時は採光の事などばかり考えがちですが、生活する上では風通しを考えておくと快適さが全く違うという事を体感しました。

ドアにあけた穴にはコルク栓で蓋をして冬場は過ごします。穴のあいたドアにコルク栓がしてある様子はなんともかわいいディティールで心も和みます。

◀施工後と施工前

▶写真左がバスルームの扉。右が冷蔵庫の収納扉。どちらももともと穴の開いているドア。主に庭の納屋などに使われていたイギリス製。


May 11 , 2016

植物標本を飾る

パリで見つけた100年前の植物標本を飾りたいと思い、家中を探して、バスルームに飾ることにしました。バスルームのドアの上の高いところに。
利用する事の多いバスルームは広めにとって部屋のように設え、居心地良く過ごせるように整えます。
普通は湿度の多い場所にドライのものは大丈夫?となりますが、既に数ヶ月間に及ぶ実験で全く問題ありませんでした。
特にここは研究室のような雰囲気にしたかったので、こんな植物標本がいきいきと映えてくれます。

▶標本を飾った壁面の反対側のスペースは洗面台。シザーランプ、ミラー、蛇口、手洗いボウルに、ティッシュホルダー、ソープディッシュ、ブラシスタンド、小物入れは全て古いもの。機能的でありながらも新しいものには出せない情緒のある空間がつくれる。


May 10 , 2016

ランプがつきました

ただいまショップで開催中の「ART de VIVRE - for your house - 」にて販売中のランプいろいろ。昨日このブログでもご紹介したウォールランプと天井に直付けするタイプの照明をわたしたちの家にも付けました!
写真左は家の1階アトリエの壁面に、写真右は3階屋根裏部屋の天井に付けました。
それぞれきれいにおさまる場所を探して。
ウォールランプはこんな風に広い空間や壁面にぽつんと付けてもいいし、ドアなどの上の壁面に付けるのも雰囲気が出ます。
天井用のシーリングランプは狭い空間や天井が低い空間にも良く似合う。
室内の照明は、ぶらさげるタイプの照明だけよりこんないろいろなタイプの照明を付けるととても素敵な空間になります。

▶この写真は以前インドネシアのジャカルタへ旅した時に古びた骨董店の軒先が素敵で撮っておいたもの。天井が低いためか電球を保護するように、手作りで針金をカゴ状にしてある、なんともプリミティブなアイディア。


May 9 , 2016

ウォール・ランプ

今回のフランス買付けでわたしたちの家にも使ったパーツ、使いたかったパーツがいくつか手に入りました。
その中でもあまり手に入らないパーツがこれです。ウォール・ランプ。壁付けタイプの照明器具で、室内の壁面に取り付けて照明にします。
金曜日から始まった「ART de VIVRE - for your house!」の販売会でも、この並んでいる状態ではこれが魅力的に感じる人は少ないと思いますが、実際に取り付けてみるとぶら下がるタイプのランプとはまた違った楽しい空間が作れるのです。
我が家の1階アトリエの壁面にも取り付けることにしたので近くご紹介します。お楽しみに!



▶写真左、こんな風にすると見違える。ウォール・ランプにアルミシェードを組み合わせたもの。磁器の台座にアルミのネック、アルミのシェードを専用のアンティークホルダーで合わせて、雰囲気良く。
▶写真右、主に天井用のシーリングソケット。こちらも磁器の台座が美しい。シンプルに電球だけでもかっこいい。写真左のようにホルダーを付けて好みのシェードを取り付けることもできる。

*写真のものはすべて販売中


May 6 , 2016

ART de VIVRE・For your house !

このblogでもご紹介している家作りに必要なパーツ類を、今日からショップ・GALERIE AU BOIS にて販売致します!
実際私たちが家を作る時に必要だった電気パーツを中心に、先日フランスでたくさん見つけてきました。今家を考案中の方、いつかは家を美しく作りたいと思案中の方も、ぜひこの機会にショップへお出かけ下さい。みなさまのご来店を心よりお待ちしています!


April 11 , 2016

ボート

ボートがあったら漕ぎ出したい!といつも思っていました。そしてついに、縁あって古いボートを譲り受ける事に!わたしたちがほしかったのは、立派なモーターボートでもクルーザーでもなく、こんな昔ながらの手漕ぎのボート。シンプルに、オールをつかって湖上を散歩します。
結構ボロボロですがしっかりメンテナンスをし、好みのボートに仕上げていきます。ボートを手にする前からデザインは思い描いていたので、パリから帰ってきたらのお楽しみです。
木曜日から2週間パリにいってきます。その間はまた、期間限定Art de Vivre特別編・Récit de voyage FRANCEを綴っていきます。お楽しみに!

March 27 , 2016

鉄のフライパン

我が家のキッチン。
キッチンは家の設えの中でも特に気をつかっています。生活感を一掃し、美しく、きれいに。今日は念願の、鉄のフライパンをかけるポールを壁に設えました。これまでずっと、フライパンは鉄製のものだけを使いたいと夢みていました。すると偶然にも新築祝いにとお客様にドイツのTurk社の鉄製フライパンをいただき、使ってみるとやはりとても使い心地が良くてIHとの相性も良く食材を驚くほど美味しく焼くことができます。わたしたちの目指すライフスタイルにぴったりだったのでふたつ買い足しました。今までキッチンのすみに山積みにしていたフライパンをコンクリートの壁面に吊るしたらなんとも美しく端正な雰囲気になりました。
レンジフードの上にはこんな風にボトルなどを置きたかったので予め幅をとって棚のようなデザインにしておきました。1800年代の古いボトルをオイル・ボトルにして棚の上に置いて。
仕事の合間にコツコツと、まだまだやりたいことは山積みです。


February 18 , 2016

ジビエ

この辺りでも、11月から3月の間は野生の動物や鳥などの狩猟が解禁になり、村の人々はジビエ料理をいただきます。
旧家のお隣さんは普段は山手の方に住んでおられます。裏にそびえる山のもうひとつ奥の山の麓に。
ご主人さんはライフルの免許も持つ村の民。この方の狩猟方法はとても美しいのです。

“冬のジビエといえばイノシシや鹿。
山の麓の家の庭には鉄柵の檻があって、そこにイノシシが入って来ます。鉄柵は四方囲んである部屋になっていて、数日かけて鉄柵をじわりじわりと狭めていきます。そうすると四方の檻はイノシシが身動き出来ないほどの狭さになるのです。数日かけてやっていくので、イノシシはなんともありません。そこで、ふらっといつものように檻に近づいていきます。良く研いだ小さな刃物ですっと一刺し、イノシシの心臓に。
イノシシは心臓を刺されたとは思っていないようで普段通りにしています。しばらくするとコトンとイノシシは息絶えます。
イノシシはその日のうちに逆さに吊って、皮をはぎ内蔵を取り出し血を抜きます。きれいな心臓には小さな小さな跡が残っているのです。

この話を聞いて、なんと美しく、静かなのだろう!と感動しました。こんな美しい話はそうそうない、と思いました。
鹿の狩猟も同じで、鹿などは頭部をそのままごろんと畑のすみにほかしておくのだそうです。しばらくすると白骨化していて頭部の骨と角だけになっています。そんなものや、イタチの毛皮など全部とっておいて、納屋の壁一面、天井からもぶら下げているのだそうです。愛にあふれた狩り、そしてなんともセンスある話です。
ハンターによっては、銃を乱射し、苦しんで苦しんでのたうち回って死んでいく動物もいる。そんな狩られ方をした動物の肉はとても硬くおいしくもないのだそう。
わたしたちはふだん鳥以外の肉を食しませんが、お隣さんが獲ったジビエは別ものとしていただいたイノシシ肉は何回かに分けて大切に食べました。山の神とイノシシに感謝しながら。まるでこの地に住む者の洗礼の様だなと思いました。

彼らの作る野菜も果物もほんとうにおいしいのです。大根は何ヶ月経ってもみずみずしいままで驚いてしまいます。
山へは時々入っていき、野生のきのこを取ってきます。
奥さんはそんなご主人を、“今日は朝から山に入ってくれてね、きのこを取って来てくれてるからね。”と言います。なんというか、生きる、食べる、ということにとても真摯な感じがして、そしてとても嬉々としています。
そんな暮らしはとても眩しく素敵で、ここに住むことができて日々いろいろなことを教えてもらっています。

January 24 , 2016

コンセント

現代の住宅、快適な住まいにとって無くてはならない存在のコンセント。
そんな便利なコンセントですが、かなり初期の段階で場所を決定しなければならない頭を悩ませるところです。
置きたい家具が決まっている場合はいいのですがまだこれからという場合も多くあるし、実際生活すると設計の段階とは様々なレイアウトも変わってきます。
設置箇所を少なくすれば見た目はすっきりしますがいざ生活がスタートするととても不便だし、多くすれば便利だけれどあちこちにあるのは見た目に綺麗ではありません。

今回の湖の家でも何十個とコンセントの場所を決めましたが、美しい室内風景を構成するにあたり、やはりあってほしくない場所にあるコンセント。
そんな所のコンセントのカバーとしてちょうど良いものがありました。それは1900年初頭のパリの町で使われていたガスの蓋。
今でもパリの町を歩いていると建物に付いていて、前回の買付けの時の古いアパルトマンには建物の中にもずらっと並んでいてとても素敵だったのです。
このガスの蓋の裏を少し加工して取り付けてみると全体がうまく馴染みました。
新築だけれど新築に見せない要素をバランス良くデザインしているのですが、このガスの蓋は本当に室内を質素に美しく見せてくれました。

このガスの蓋は、Société du Gaz de Paris - パリガス会社のもので1900年代初頭の鉄製。8枚あって4枚は取り付けました。とても良いのであとの4枚は販売したいと思います。室内を美しく改装したい方に。完売しました

▶写真左、1900年初頭のパリの写真にも登場している。
これも現代になるとプラスチックのカバーに取り代わっている。失われゆく古い時代のパリの風景といえる。
▶写真右が販売する4枚。古いままの状態で。取り付ける前に取り付ける壁面と同色に塗装してもいいし、この古い感じのまま取り付けてアンティーク感を楽しむのもいい。


January 13 , 2016

食器棚哲学

リビングからキッチンスペースを見たところに我が家の食器棚があります。忙しい最中でもできるだけ美しく食器を配置してみたものの哲学には程遠い。今年はこの食器棚ももっと研ぎ澄まされたかっこいいものにしたいな、と思います。
今回選んだ家具は栃木県からやってきた1860年代の黒く古い棚。
食器棚そのもの選びから中に入れる食器の色、材質、形、年代などに分類して一貫性をもって構成することを食器棚哲学と呼んでいる。食器棚の在り方、これはアートそのもの、神経を使う仕事なのです。

そんなことは抜きにしても、朝の光が湖に反射してキッチンを照らしている様はなんと美しいのだろうと時間がとまる瞬間。

→こちらは2014年に発表した「色の群-white , ある食器棚」。白いものだけで構成したインスタレーションで架空の食器棚を創ったもの。これは単に食器棚にとどまらない要素をデフォルメしたが、実生活の食器棚もこのぐらい哲学をもったものにしたいと日々思案中です。


January 7 , 2016

Bonne Année!

新年明けましておめでとうございます!
今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。今年は明日8日からお店をオープンいたします。

年始はゆっくりとお家で過ごしました。この冬は暖冬で、外でもあまり寒くないのでいろいろな作業を進めました。写真は庭に広げた大きなパネルのペイントの様子。アトリエの収納を壁一面の造り付けの棚にするためにペイント中です。なかなか片付かない工事も少しずつ今年いっぱいかけて完成させたいと思っています!

December 3 , 2015

冬支度

本格的な冬を向かえる前にお気に入りの古いストーブを出し、メンテナンス&試運転をしました。写真の2台の古いストーブは、小さな電気ストーブはオランダで見つけた古いもの、石油ストーブは1950年代のもの。アラジンの黒いストーブもあるのですが、やはり古いものの方が雰囲気良く、よく使います。ストーブは黒色がクラシック、黒いストーブが好きで集めている。
今年の冬はこれとエアコンの併用で乗り切ろうと思います。エアコンはすぐ暖かくなるけれど暖かさの質が少し苦手なので灯油のストーブをメインで使います。
湖の家で冬を向かえるのは初めてです。去年の12月といえばまだ家は建設中、大工さんたちは夕方の4時には寒過ぎて作業が進まないため引き揚げていたのを思い出しました。

今年の冬は間に合わないけれど薪ストーブも導入したいので今から設置場所や機種などをじっくり検討します。大阪よりずっと寒いこの場所の冬を楽しもうと思います。
写真上、居住スペースの2階の窓は断熱性の高いペアガラスを採用したおかげで窓に近づいても全く冷気を感じません。
▶大阪では真冬でもこれで十分でしたが、湖の家の冬はどうだろうか?


November 26 , 2015

WHITE CUBE

今年の6月に湖の家に引っ越す前は、大阪のお店から自転車で10分ほどの所のマンションに住んでいました。
築30年の中古マンションを購入してリノベーションしました。
このマンションに住む前は賃貸のマンションに住んでいましたが、やはりリフォームなどの制約があり、思うような住処では無かったので理想の場所が見つかるまでの住まいとして好きに手をかけて住める所が必要でした。ここのマンションを手がける事によって自分たちにとっての心地良い家とは何なのか、気付きや学ぶ事が多かったと思います。
このマンションには3年住み、そして今年の6月には湖の家に引っ越す事が出来ました。マンションは住みたいという方にお貸しする事になりました。

壁と天井は白いペンキで塗り、本棚や靴箱は自作。キッチンはステンレスで一体型のものをデザインして特注で作ってもらいました。
照明は配線ダクトに床はカーペットとタイル張りで、ドアノブはフランスのアンティーク。スイッチはステンレスのものを組み合わせて作ってもらいました。
集合住宅ということでシンプルでモダンな雰囲気の内装に仕上げました。
ここはお店から10分という距離でありながら見晴らしもなかなか良く、夏には天神祭の花火が目の前に上がります。真東に位置しているため朝日は部屋全体を照らしてくれ、そういう自然の気持ち良さや見晴らしの良さが自分たちにとって思う以上に大切な要素だと気付かせてくれました。



October 22 , 2015

デッキ手すりの色仕上げ

先日出来上がったデッキから続く階段の手すりの色仕上げをしました。あれから1ヶ月半。鉄の表面にテクスチャーを出すために、風雨にさらしてあえてサビさせ、薄めた色をその上から塗装して仕上げました。自然の雰囲気を出すことによって周囲との調和をはかることはとても大事です。
1ヶ月半放っておいてできた質感は魅力的。これでようやく足場も撤収してもらえます。

▶去年パリのセーヌ川に掛かる橋で見た影に似たものができた。
このテラスで早速食事。ランタンを灯してテーブルと椅子を出して。


October 14 , 2015

スイスの古い自転車

家の近くには1軒の商店もないので、日用の買物はとなり町まで行かなければなりません。自転車で片道20分。まるで幼い頃に見た映画のように、山に囲まれ湖岸沿いを走る。まさかそんな暮らしをするとは想像もしませんでしたが、絵になる暮らし、とはとても気持ちの良いものなのだと気付きました。
そこで自転車にもぜひ凝りたいところ。写真は1944年製のスイスの重い自転車です。ヨーロッパの時代映画に出て来るような、ハンチングにツイードのジャケットを来た青年が使っているような雰囲気のある自転車。修理してメンテナンスをして使います。車と違い、シンプルな構造の自転車は何十年と経っても使えるのだからすごい。そして動力は人のちからというのも良い。多少時間や労力がかかってもお気に入りの自転車を揃えて毎日を心地良く過ごしたいのです。

October 10 , 2015

毎日のアート

湖にはいつもシラサギが数羽いて、その羽根なのだろうか、きれいな羽根が小石に混じっていました。良い感じの木材も落ちていて。適当に拾い集めて今日のアートができました。縛ったひもは草。きっといつか朽ちてばらばらになっても、今こうして自然物で楽しむことができることに満足する。これもArt de Vivre。

▶今年の3月に、栃木県益子の私設図書博物館の仕事をしていたとき、休憩中に裏山を散策して広い集めたアート。これはとても好きだったけど、実物はもうない。写真に収めておいて良かった。


October 6 , 2015

蛇口

昔の設計や写真などを参考にしながら、まるで工場の片隅にあるようなシンプルな蛇口を目指しデザインしました。むき出しの配管は無塗装の銅製で、古くからあるタイプの一文字のカランを取り付けて(右は水、左は温度設定されたお湯)、中央のアンティーク蛇口から出てくる仕組み。蛇口以外はもちろん新品の材料ですが、すぐに古びた雰囲気に馴染むようにあえて無塗装の材を使用することでバランス良く仕上がるように工夫しました。

蛇口は家の設えで重要視したいところ。いままで何度か改装の仕事をやってきて必ず一考すべきところのひとつです。

古い蛇口を付けることはそう難しくないのですが、劣化しているため水漏れがします。そのために水道屋さんは付けたがらないのです。
しかし今回水道を担当してくれた方、古い蛇口を付けることにためらいもなさそうで、写真の通り昔の設計のような工事も試行錯誤しながらやってくれました!
聞くと、「欧米人がやるような日曜大工風だ」と仰って笑っていました。

・アンティーク蛇口は現代で使用する際、中のゴムパッキンを取り替えれば一応使えますが、思わぬ箇所が劣化しているため水漏れがしたりします。

▲写真上/キッチンのシンクまわり。フランスの大きな格子窓の向こうにリビング・ダイニング。窓からは湖が見える。
▶バスルームの手洗い。イギリスのホーロー製の大きなベビーバスを設置。手洗いは大人二人が並んで使っても広々。


October 1 , 2015

「街道をゆく」司馬遼太郎

「近江」
というこのあわあわとした国名を口ずさむだけでもう、私には詩がはじまっているほど、この国が好きである。京や大和がモダン墓地のようなコンクリートの風景にコチコチに固められつつあるいま、近江の国はなお、雨の日は雨のふるさとであり、粉雪の降る日は川や湖までが粉雪のふるさとであるよう、においをのこしている。

この素晴らしい書き出しではじまるのは、司馬遼太郎著「街道をゆく」シリーズの第一巻、第一章。始まりの章を湖西という土地で始めるぐらいに、司馬遼太郎もこの土地がたいへんに好みだったようです。

「湖」、と聞いて心躍るのはとても感受性の強い人。詩や情緒、絵心を大切に生きている人。静けさに美しさを見出せる人。
この土地で生きることを選んだのは、美しい生活者でありたかったから。そこを目指して生きることで生み出せる仕事をしたかったから。
都会には都会の良さがあるのだけれど、わたしたちは都会でできる仕事、以外のものを見つけて生きたいと強く思った。そして、湖西に出会ったのです。
季節は変わり、夏から秋へ。
この夏はお店の改装に、大阪と東京での展覧会にと大忙しでしたが、僅かな休みには湖水浴と鮎釣りを楽しみました。
これからの季節は「街道をゆく」を参考に少し山の方にも眼を向け散策したいと思います。近隣の方の話では地元の人しか立ち入らないようなスポットもあるとか!
秋の景色、雪の降る美しい景色の中に、何を見出せるのか、楽しみです。

September 23 , 2015

デコレーション

写真左は3階の屋根裏部屋を2階から見上げたところ。細い階段に鉄製のシンプルな手すりにしました。実はこれは1900年頃の藤田嗣治が住んだフランスの家を参考にしました。藤田の家に対する愛情は計り知れなく、オマージュも込めてデザインしました。3階の踊り場は特に必要のなかったスペースですが、安全性を考慮して建築屋さんが考案したもの。こんなスペースがあるのが楽しい家の要素になるのではと思い、少し広めにとって椅子でも置けるぐらいのスペースにしました。手すりにぶら下げたのは集めている古い照明たち。これからの出番に備えて待機中。写真右の動物たちは以前タイに旅した時に買い集めたもの。革で出来ている大きな影絵に使うもののよう。
家の設えで最高に楽しい作業、デコレーションを少しずつ始めていきます

上に見える大きな丸太は、新築するときに京都の旧家の解体で譲り受けた立派なもの。これから100年もたせるためにあまり古過ぎてもだめなのだそう。長い丸太を2本必要とした為、何軒も解体現場をまわってようやく見つけました。

▶家のまわりにはたくさんの植物が自生しています。写真中左は野草のスミレ。あまりの可憐さに押し花と生け花に摘みました。
これから秋になるとは思えないほど華やかな色のイチジクとミョウガの甘酢漬けは、隣家が育てている自家製。野菜やフルーツはめったに買わないのだそう。羨ましいかぎり。そしていただいてばかり。
アンティークのガラス器があれば見た目にも美しく心躍ります。


September 10 , 2015

草を飾る

庭の草刈りをしていたら、とてもいい香りの草を見つけました。調べてみるとどうやらミントの一種のよう。
バジルのようなアップルのような香りが儚く感じられます。
形や雰囲気や香りが気に入れば、花でなくても良いと思う。雑草でもいい。むしろ、雑草を美しく飾ることができたら嬉しい。
お気に入りの大きな古いすり鉢に入れて。

September 5 , 2015

続・デッキと階段

約1ヶ月かけてデッキと階段に鉄製の手すりが付きました!
伝統的な手すり柱をデザイン化した鉄製の装飾プレートを作ってもらって、鉄屋さんは現場で溶接しながら設置していきます。階段は2段にひとつ装飾プレートを配置して、デッキの部分は目隠しのために多くプレートを配置してもらいました。
これからほんの少し黒っぽく色を入れて、最後錆び止め塗装をして仕上げていきます
デッキの面は湖と反対側の山側。夏は青々とした緑を眺め、冬は真っ白い雪山を目前に見ることができる。雄大な自然と共に生きてることを肌で感じられる嬉しい場所です。

デザインのバランスで大切だと思っていることのひとつに、対比の要素をうまく融合させること、というのがある。この家で言えば、端正でクールな印象のシンメトリーに対し、どこかしらかわいらしい要素のアシンメトリーをもってくること。単純に対比させたものを組み合わせても融合とは言えない。その辺の微妙なバランスが課題でありおもしろくもある。360度の角度から見た全体像を頭の中でイメージしてひとつの個体として仕上げていきます。

写真左→デッキ内部。思ったより広く使いやすそうなスペースに。
写真右→1800年代後半頃のフランスの集合住宅のデッキ。目指したのはこの雰囲気。


July 30 , 2015

デッキと階段

家の背面にはデッキと外階段と設置しました。
2階のキッチンに勝手口を設けデッキに出る事ができ、日常の勝手を1階フロアーや主玄関を通らずに済ませられるようにしたかったのです。
家の正面は湖に向かって窓をたくさん設け、背面は山からの吹き下ろしの風などのためにも閉鎖的にして、建物全体にコントラストを意識したデザインにしました。
1階の天井高が高いので外階段も長くなってしまうため、途中に踊り場を設けて、広めのデッキから続く階段もゆったりと幅をとり、これから階段手すりを付ければ出来上がりです。手すりは室内の階段手すりと同じデザインの鉄材で今作ってもらっているところです。

July 30 , 2015

日用品

夏の部屋履き用のスリッパを探していてもどうしても気に入るのが見つからないので、素敵な色と形の安価なビーチサンダルを買ってきてペイントしてみました。
同じく、どうしても気に入るのが見つからないサニタリーブラシ。こちらも手作りしてみました。ドイツのお掃除メーカーが出しているブラシのヘッド部分のみ購入して、家の前の湖で拾ってきた枯れた流木をセット。仕上げに防水にもなる黒いペンキを塗装して。なかなか良く仕上がったブラシに合わせたのは、以前買っておいたアンティークの銅製バケツ。気に入ったものは必ず買っておくことにしています。こんな風に用途がばっちり決まればとても嬉しい。
必要なものこそ妥協して揃えない。ないならないで暮らしてみるか、本当に必要で困った時にアイデアはでてくるもの。そうやって好きなもので暮らしの身の回りを整えていく喜びはひとしおです。

July 15 , 2015

古いソファ

こんな家にはこんなソファが似合うな、と思いフランスの100年ほど前の古いソファをいくつか新調しました。造りはしっかりとしていますが、カバーが取れて中の芯や生地がむき出しになっています。そこがとても雰囲気良くオブジェとしても楽しめます。これを陽に干したり、繕ったりして少しずつ補修していきます。
絵になる生活、Art de vivre とは例えばこんなこと。手の込んだ100年前の造作を、慈しみながら育てて使うこと。古いナイフを研いだり、欠けたガラスを磨いたり継いだり。

←家の前は湖。ここ避暑地も最近はすっかり夏らしく陽がさし快晴が続く。

June 29 , 2015

アトリエの照明

アトリエに照明を設置しました。天井とランプシェードの間にぶら下がっているのは、モンテベスと呼ばれるランプシェードの高さを調節するための昇降器具。写真右は1900年代初め頃のパリの研究室で使用されていた様子です。同じように私たちの家の1Fアトリエにも設置しました。
通常、天井の電気の根元には引っ掛けシーリングか配線ダクト(レール)というプラスチックのものを取り付けますが、やはり今回はアンティークのものが良かったので、磁器でできたシーリングを全ての天井の配線に使用しました。当分は使う予定のない箇所も、これだと美しい見た目を保つ事が出来ます。

その磁器のシーリングから電気コードを垂らして、昇降器具(モンテベス)を通ってまた天井に返って行き、ローラーを通りながらすとんと落ちてシェードが着く、という仕組み。モンテベスの中のおもりの量で高さ調節が可能になります。100年前に作られた磁器で出来た機械的なオブジェはとても魅力的です。
古い磁器の質感は美しく、シェードはミルクガラス。コードはコットンのツイストコードにして。
→右の写真は1F ホールに並んで設置した照明。磁器のシーリングからツイストコードを垂らしてアンティークソケットのみのシンプルなもの。ソケットやコードにこだわれば、電傘を付けなくても十分雰囲気があってきれいな空間がつくれます。
(全てMAISON GRAIN D'AILEのショップにて購入可能。)

June 21 , 2015

野菜を飾る

15日に湖の家に引っ越して来ました!
工事はまだまだ途中ですが、なんとか水道と電気が通ったので引っ越すことにしました。浴室のガラス戸は先日やっと付き、これからベランダ、外階段、外構工事と進んでいきます。
フランスからの荷物も1階のアトリエに全て届いたので、展覧会の準備をしながら、引越しの片付けに、家の工事の仕上げにと大忙しです。
そんな折り、お隣さんから自家製の野菜達をいただきました。継ぎの美しい木のこねばちに摘みたての野菜を飾って。さながら両手いっぱいのブーケのよう。夜はたくさんの野菜で夕食にしました。

長靴に手押し車のいでたちの農夫、湖には日がな一日釣り人、緑がいっぱい小鳥達は元気良く、波の音が聞こえる日々。
これからは住みながら、家の様子を書いていきます。

June 9 , 2015

スイッチ

約100年前のスイッチ。日本製でもフランス製でもそのデザインはあまり変わらなく、磁器と真鍮で出来ています。現代のプラスチック製のものに比べてやはり見た目の良さ、重厚感が違います。
この素敵なアンティークスイッチを主要な箇所に設置していただきました。家一軒分の照明やスイッチはとても多く、単純な配線から複雑な配線までさまざまです。このアンティークスイッチは複雑な箇所には向かないので、見た目の良いところを中心に単純な配線にしてもらい設置しました。
写真左はバスルームのスイッチ。扉を開けた通路に浴室の換気扇・照明用、バスルームの換気扇・照明用と4つ並んで設置しました。通路のその奥に広がる空間がバスルーム。

アンティークスイッチを使わない箇所は現代のものを使用することにしました。金属のプレートに金属のオンオフつまみが付いたトグルスイッチと呼ばれるもの。モダン住宅にはよく合うスイッチですが、このクラシックな家にもなかなか似合うと思います。

今まで自宅を建てた時の為にと使いたいパーツとしていろいろと集めてきました。
今回のフランス買付けでも探しまわり、好みの良い物が手に入りました。
そして一部はようやく取り付ける事ができ、中には使いたかったけれど次の機会に持ち越しのもの、住んでみて使えるかもしれないものなどたくさんあります。
そんなパーツを販売いたします。
スイッチやペンダントライトに良いソケットやアトリエランプ、ドアノブや建具、夢が広がる道具類が揃います。
みなさまこの機会にぜひお越し下さい。

「 BRICOLAGE 」
6/12 (Fri.)より MAISON GRAIN D'AILE にて

June 3 , 2015

階段が出来ました

1階から2階へかけての階段が出来ました。
鉄材で造り上げた手すりの印象的なモチーフは、ヨーロッパの手すり柱をデザイン化したもの。何度も線を書き直して美しい形を追求しました。影絵のような柱は独創的でアーティスティックですが、意外にもとても落ち着きがあり早くも空間に馴染んでずっと見ていても飽きないものになりましたこれから色目をもう少し黒に近づけていきコントラストを出して仕上げます。

階段上は3階までの吹き抜けで6mの高さがあり、細長い白い空間に正方形の小さな窓をひとつ設けて北の光が儚く差し込むようなイメージでデザインしました。

階段自体は床材のフランス産ホワイトオークをそのまま階段の材にも使用していただき、床と階段が一体化しています。この階段、良く見ると小口のところまで手の込んだ造作で仕上げてあり、これを表現してくれる職人達は現代では貴重な存在です。

そして階段下は収納スペースに。写真(↓)では下の方まで見えませんが上下逆にしたドアを十字架の様に見立ててノブは真鍮製の小さなものを上の方に取り付けました。

壁はやわらかな色目の白の漆喰。場所や光により変化する白い色。昔フランス人アーティストが「壁の白色は、卵の殻の色」と表現していたのを思い返して、美しいニュアンスのある白い壁を時々立ち止まって眺める。

ひとつずつ丹念に決めていったパーツが集まって、少しずつきれいな空間が出来上がっていく。まるでそれは一枚の絵のパズルのようでおもしろく、最後まで真剣に取り組み仕上げていきたいと思います。


May 28 , 2015

台所

約40日ぶりに湖の家へ行って来ました。いろいろな箇所の全貌が見えてきて、あともうひといき。再来週には引越しできるように最後の追い込みをがんばります。
写真はキッチンの一部。今回キッチンは床、壁面ともにモルタル仕上げにしてもらいました。この写真の状態から仕上げの色を入れてもう少し落ち着いた色目に仕上げていきます。モダンにならず、あくまでも牧歌的に、かつ田舎っぽくなりすぎずに。ガスや水道が発達していなかった時代の、ハーブの束や砂糖漬けの瓶などが並ぶ台所部屋をイメージしています。
ワークトップ、レンジフードともに造作で造ってもらいました。ワークトップには、業務用のシンク屋さんで特注したオリジナルデザインのシンクをビルトインにして、

コンロはドイツのAEG社のガラストップのIH。このIH、金属の枠がなく、黒くて、表記がシンプルなアルファベットのもの。このAEG社のものが一番格好良いのです。
そして悩んだレンジフード。アンティークバケツをひっくり返してフードにしようか、ブリキ屋さんで特注しようか、いろいろ考えましたが、1900年頃を舞台にしたフランス映画を参考にして昔の石造りのフードをイメージして造作して頂きました。
通路の奥に見えるのはなんと冷蔵庫の収納場所。昔からキッチンに冷蔵庫があるのがどうしても美しいと思えませんでした。アンティークの木の扉を開けて、冷蔵庫と少しだけストックできる場所を作り、雰囲気の良い台所部屋が出来上がりました。

写真左→外観が出来上がりました。湖の前に立ち並ぶ桜の大木が家の目の前に。2階の窓に届きそうなぐらい。外壁の色は美しく深いグレーの色。1階の大きな窓はアメリカで特注して造って頂いた木製掃き出し窓の観音開き。
写真右→敷地には野生の薬草、セリが盛りだくさん。建設会社の社長さんが摘んでいたものをおすそわけしていただきました。夜はセリ鍋、Art de Vivre。


April 22 , 2015

デルフトタイルのバスルーム

オランダでデルフトタイルに出会った10年近く前、手に入れた数枚のタイルを眺めていつかこのタイルをバスルームで使いたいと夢見ていました。
そしてついに念願かなって、浴室の床に1700年代のデルフトタイル110枚を敷き詰めることが出来ました。タイルの無い奥の方のスペースに置き型のホーロー製のバスタブを設置します。

写真左↓吹き抜けの天窓と化したドーマー。4m近く高いところにある窓を換気のためにどのように開閉するかがこれからの課題。
写真右↓全面モルタル張りの浴室。タイル床貼り作業中の風景。

バスルームは以前からヨーロッパ風に、いわゆる浴室っぽくないまるで部屋のような空間にしたいと思っていました。
バスルームの扉を開けると、洗面台、トイレ、浴室がある部屋になっており、浴室との仕切りを全面ガラス張りにして仕切りながらも全体をひとつの空間にしました。
さらに、ここは2階部分で、3階の屋根裏を吹き抜けにして天井高を広げ、観測所のような研究室のような雰囲気を創りました。

昨日21日から私たちはフランスに来ています。
出発の前日に朝から職人さんとタイルを貼る作業をしました。300年近く前のタイルはもちろん一枚ずつ大きさや厚みが違うので、私たちは色味の違うタイルをどんなレイアウトにするかを決めていき、職人さんは丁寧に一枚ずつ微調整しながら貼る作業を進めていただきました。

来月5月25日までのフランス滞在中は、フランス買付け滞在記録・期間限定Récit de voyage FRANCEにてブログを更新していきます。お楽しみにご覧下さい。


April 15 , 2015

玄関ドア

家の主要な出入り口となる玄関ドアは何か少し変わったものにしたいと思っていたところ、私たちの世界観のイメージにぴったりと合うドアに出会いました。
1800年代のイギリスで使われていたもので、高さ2m30cmの大きなドアです。
百葉箱や納屋を彷彿とさせるデザイン、大きさ。長い間風雨にさらされた木の枯れた風合いの上、節までも浮き出しまるで老木のようです。
玄関ドアはその家のタイプを決定づけるほど重要な箇所なので、ここで使用するドアのデザイン・雰囲気は慎重な選択です。この家の全体像を見る限り、一歩間違えば豪奢な別荘になりかねません。それをどうフランスの田舎家のように牧歌的にしていくか。それはドア選びから外壁の色味、窓に見えるカーテンなど細かな要素の集まりで決定されます。

この古いドアを取り付けるのに際して、ドア本体に中途半端に残った古く歪んだ蝶番も活かしたい、という私たちのわがままのため、専用の金具を鍛冶屋さんに作ってもらいました。その金具を現場で大きさを合わせながら削り出し微調整していく作業。また、隙間だらけのドアにどう気密をつけていくか。たくさんの技術と労力を費やしていただきました。

April 1 , 2015

階段

今回フローリングはフランス産のホワイトオークの無塗装仕上げにして、階段は床と一体化になるようにデザインしました(写真左)。フローリングと一続きの、踏み板・蹴込み・小口も同じ材料で造ってもらいました。これから壁面は白い漆喰仕上げになります。
階段のデザインはこの家のデザインの中でも慎重に考えたところのひとつです。階段のひとつひとつのディティールは思う以上の雰囲気を決定すると感じるからです。一般家庭住宅のデザインを払拭し、ただストイックなだけのモダンデザインに偏らず、イメージは、フランスの建築物にあるようなきれいな手の込んだ造作、そして古い雰囲気を醸し出すような温かみを持つ階段、100年経ってもかっこいい階段です。

そして階段の手すりのデザイン。モダン建築の中に伝統的なエッセンスを抽出して取り入れたデザインにしたいと思いました。
欧米建築に多様されているのは、デコラティブな装飾の施された木製のスピンドルが柱となった階段手すり。写真右は去年パリで撮影したそのスピンドルの陰です。橋の手すりの陰が地面に映っていたものを写真に収めていたものです。これがインスピレーションとなりました。手すり全体を板状の鉄材で作る事にして(色は黒)、陰絵のように見えるスピンドルを表現するデザインはどうだろう。
それからまたいろいろな古い建築物の資料を参考にして、スピンドルのデザインを決定していきます。
頭の中ではとてもヨーロッパらしい雰囲気、かつアーティスティックな階段が映像化されていて、実際設置されるのがとても楽しみな箇所となりました。

March 13 , 2015

アンティークドア

玄関ドアからはじまり勝手口ドア室内ドア、計12箇所のドア全てを、フランスとイギリスのアンティークドアにしました。
初めにドアのサイズとデザインで判断して購入しましたが、いざ付けるとなると左右の開きが決まっていたり、表裏のデザインが違っていたり、ラッチやノブの問題もあって、アンティークドアを使うにはいろいろな問題を解決していくのです。
また100年ほど経っているドアは反りや割れも数多くあり、それらを使うには丹念な修繕が必要です。無垢のドアは薄手に見えても相当な重さがあり堅い木材でできている堅牢なもの。重量があるのに繊細なアンティークドアを、大工さんたちと話し合いながらあの手この手で美しい修繕を施していくことも大切な作業です。

見た目にとても素敵なアンティークドア。これを活かしていくにはとても多くの労力と知恵と技術が必要です。そこまで出来るのは、やはり古い物を愛する気持ち、美しい空間を創りたいという研ぎ澄ました信念、これに尽きると思います。

今回建築をお願いした会社は、アメリカの洋館を作る会社。欧米人大工たちの影響を受けて、日本人の大工さんたちも私たちの自由な発想を受け入れて、その発想が実現出来るように技術を惜しまず共に造ってくれています。お互いの信頼関係で成り立つ作業ばかりで、内装は特にそれが顕著に現れるもの。慎重にひとつずつ進めていっています。

↑写真上と→写真左/お気に入りだけどぼろぼろなアンティークドアと修復作業。写真右/2Fリビングとキッチンの間の壁はフランスの古い工場で使われていた様な格子窓を入れて空間を仕切りながらも一体感を出しました。


March 7 , 2015

これから内装、ちょっと一休み

週に2度、家の打ち合わせに湖に行っています。行く度にドキドキして、そして穏やかな気持ちになります。少しずつここに住むのだという実感がわいてきました。
それにしても、いつ見ても美しい山と湖に感動。こんな自然の景色以上の豊かな仕事とは何だろう、と深く考えたり。

初めは家はもともと建っている家を改装したいと思い探していました。
古いものというのは、かけがえのない時間の結晶のようなもの。手を入れて素敵になるのならそれが一番いいと思っています。経年の古色というのがなんとも美しいと感じるのです。

今回私たちの家は有り難い事に自然の流れで新築となりましたが、フランスの古い家のように、この家も時間をかけて育てていきたいと思っています。

さて今週からいよいよ内装にとりかかります。壁には断熱材もぎっしり、パネルも貼り終わった様子。壁の仕上げに取りかかる前に、フローリングを貼るのだそう。今週はその様子が見られるのか、期待がふくらみます。

February 19 , 2015

グレイッシュな風景に似合う家を目指して

湖と山に挟まれるように建ち並ぶ別荘地。私たちのこの家も調和を考えながらも、さらに素敵な景色の追い風になれるような存在であってほしいと思いデザインしています。

独特な空気感のこの湖の土地。まるでヨーロッパの郊外のような雰囲気で、全体が静けさを持ち、けれど決して“田舎”とは呼べない感じは別荘地だからというだけではないような気がします。
この辺りは景観法という規則があり、建物は華美な色が使えず制限されています。制限した色、それは MAISON GRAIN D'AILEのコンセプトと同じ。きっとその法則も私たちがここを美しいと思う理由のひとつなのかもしれません。

そこで考えたいのが建物の色をどうするか。
現状は写真の通り、外壁にシートが被せられた状態ですがこうして見るとだいたいこんな感じのグレーの色彩が良いのではと思います。さて、ここからが肝心なポイント。グレーといってもトーンの違いや色味の違いがあり、これだけの面積を彩る色ですから、少しの色味の違いでだいぶ雰囲気が変わってしまいます。
目指すは、美しく、端正で、調和のある色。
外壁はモルタル(コンクリート)吹き付け仕上げを予定しているので雰囲気は石造りのようなイメージです。自然の石の色をカラーで表現することは技術とセンスが必要になる仕事。これから色を作ってくれる職人さんと共に形作っていきます。

February 5 , 2015

窓とドア

2階部分とドーマーに窓が入りました。写真は寝室にあるドーマー。
2階は生活の拠点であるため気密性の高いものを採用し、湖の景色を楽しめるように視界を遮る格子は入れず1枚のガラスで出来るだけ大きくデザインしました。
1階のアトリエスペースは雰囲気を優先しオーダーの木製ドアを製作中、玄関や室内ドアは全てアンティークのドアを使います。
生活の用途に合わせて選び、全体のバランスを整えて心地良い住まいを目指します。

January 27 , 2015

太陽光でオール自家発電

前々から家を持ったら自家発電にしたいと思っていました。
災害のときも自家発電だと電気が使えるメリットもあるし、そもそも供給電力に頼らない、自然の力で発生できる電気を使うことはとても有意義なことだと思うからです。
湖の反対の山側の片側屋根にいっぱいの発電パネルを付けると、7キロの電気を発電できるそう。これはこの家1軒分の電気を全てまかなうことができるだけでなく、余った電気は売ることができる量に値します。
また、この場所は都市ガスがきてなくガスを使おうと思ったらプロパンガスになってしまいます。結局オール電化がスマートだし、希望通り自家発電の家を作ることができました。
最初に数百万円かかり決して安くはありませんが、エネルギー的に自立しているということは私たちにとっても地球にとってもおおいに意味のあることだと考えています。

January 23 , 2015

家の外観全体図

MAISON GRAIN D'AILE の家をふたりで一からデザインしました。
目の前が湖なのでもちろん家は湖に向かって建てることにしました。湖に向かう家の形、イメージしながら全体像を形にしていく。私たちが空間をデザインする時に大切にしているのは、昔からそこにあるように環境と調和していながらもきらっと光る存在であること、西洋建築を取り入れながらも過度になり過ぎない事、温かみと安心感が持て落ち着く場所であること。これらが全ての基礎で、この上にデザインを積んでいきます。
18世紀頃のフランスの建物や家を調べたり写真集などを資料として参考にしながら、あの場所に何が建っていたらかっこ良く、美しく、端正だろう、

とイメージしていくと、なんとなく古い工場のようなひっそりとしたある種退廃的さもある建物が見えてきました。
さらに敷地100坪に対して建ぺい率が20%、容積率が60%という基準を満たすには最大で20坪の3階建てとなる。となると、20坪をきれいに取るとやはりきれいな長方形となる。長方形の2階建てか3階建て、ただの3階建てではおもしろくないので、2階+屋根裏にしようかなと、家全体が見えてきました。
図のとおり、1階2階と規則的な窓が大きく配してあるのは伝統的な西洋建築の仕様です。屋根は規定により三角屋根です(このエリアは景観法により建物に対して様々な規定がある)。屋根にドーマー(屋根から出ている窓)を付けることになったのは、ここが屋根裏部屋となり、容積と採光を確保したかったからです。今まではドーマーは装飾的なものというイメージがあったし、まさか自分の家にドーマーを付ける事になるとは思ってもみませんでしたが、なるほど本来は容積と採光を考えた結果の、昔からあるデザインにはやはり理由があったのです。

最初のイメージを守って貫いて行くのもひとつのデザインです。ですが今回私たちは流れにまかせて、いろいろな規定や出来る事出来ない事を含みながら、その都度イメージし、端正な形にもっていくという作業を繰り返しました。するとこんな家の形が出来上がり、それは結果的にとてもフランスらしい家となり、今となってはなぜこの結果になったのか覚えていないぐらい自然な流れでした。

January 8 , 2015

湖畔の散策

湖の浜際も、海と同じく石や砂が美しく続いています。
先日湖畔を散策していたところ、小さな動物の骨をみつけました。草木の陰でひっそりと息絶え、自然に風化されていく風景。

December 29 , 2014

秋に地鎮祭を行ないました

一から御世話になっている不動産屋さんと建設屋さんの有り難いご配慮で、近くの神社の宮司さんに新築の事始めの地鎮祭を行なっていただきました。

白い紙の紙垂とか紙吹雪とかきれいだな、と思いながら土地の神様にご挨拶と今後の無事を祈ります。

ここにいると、高い次元へ引き上げられるように感じる。これからやりたいこと、集中したい事、そんな全てのことを見直すことが出来る気がする。ここに来るたび、心が洗われていく。そんな場所です。

December 29 , 2014

湖に住む

MAISON GRAIN D'AILE の目指すもの、それは「美しい世界」。展覧会やショップはもちろんのこと、いつもどんな風にどんな角度からその世界を表現できるか、ということを考えています。
「美しい暮らし」
そのこともずっと大切にしていて、日々の食卓から室内の装飾、道具にいたるまで私たちはどんなことにも美しいこと気持ち良いことを目指し選択したいと思っています。
フランスへの買付け時には毎回1ヶ月間パリで暮らしますが、日本へ帰国する時にいつも思うのが、フランスに住んでいても帰りたくなる美しく暮らせる家がほしい、ということでした。

そして、5年間探し続けてやっと理想の場所を見つけました。
それは日本で最も大きな古代湖、琵琶湖。湖国と呼ばれる美しい場所。絵になる場所。

2015年の春より、私たちは湖に住みます。
有り難い事にご縁があって、湖のほとりにMAISON GRAIN D'AILE の家を建てることになりました。
15年の集大成であり、これからの出発点。その先にあるもっと素晴らしい仕事を、美しい世界を今後は皆様にお届けしたいと思います。
どうぞこれからもMAISON GRAIN D'AILE をよろしくお願い申し上げます。

家作りの様子や暮らしの様子をブログでご紹介してまいります。