「Kaiser Idell / ドイツ・フランス・ポーランド」

パリで見つけたこのランプは1930年代のドイツBauhausを代表するランプ。
有名なこのランプですが今回手に入れたものは少しユニークなので紹介したいと思う。


外見で普通のモデルと違う点はシェード部分にロゴがないこと。これは量産される前の試作品と位置付けられている。
それからスイッチとシェードからの配線の仕組みがカスタムされているところ。スイッチはクラシックな見た目のトグルスイッチに、シェードからの配線はこのランプは通常外には出さないがソケットが変更されているので外配線にしてあるようだ。トグルスイッチはフランス製のものだしソケットもフランスでよく使われるものに変えてあるのでフランスでカスタムしたのだろう。


次に底の蓋を見てみると古い手書き文字とシールが2枚貼っている。古い手書き文字は記号の羅列で意味はわからないが一部の”Metz”はフランスの地名でドイツとの国境にある都市のことかまたは人物名だろう。
古いシール2枚の内1枚は文字がかすれ読めないがどうやらポーランド語のようだ。そしてもう1枚はフランス語で住所がタイプされていてる。調べてみるとフランス/パリに今もあるポーランド大使館だった。大使館で使われていたのだろうか?1930年代のドイツやポーランドは第二次世界大戦の戦乱の中だったし、裏蓋に秘密の暗号?というのは考えすぎにしても、このランプは国をまたぎカスタムされて大切に使われていたのは間違いない。


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・Kaiser Lampe
No:OB-4580/Price: Sold outsize: H 46cm/1930年代、ドイツ